第33章・取り引き

文字数 7,818文字

 翌日も、求婚者達はやって来た。一度に一人ずつ。どうせならば、まとめて来て欲しいものをと、エリスは思わずにはいられなかった。オルトに、今日もわたしがお話しますから、あなたは黙っていてくださいね、と念を押された。昨日(さくじつ)は不意打ちであったが、今回は相手をじっくりと観察する良い機会かもしれない。
 一人ずつであると、その人となりも少しは見分けられるようになった。
 アスヴァルドは穏やかで丁寧な男だった。最も特徴のない人とも言えたが、人柄は良かった。オルトに問われるがままに答え、態度には一貫性があった。遠征での話をオルトが振っても、自らの武勇を誇る事もない。万事に於いて控えめで、良い人である事が分かった。思ったよりも年上であったので、もしかしたら、ヴァドルのような人なのだろうかと思った。顔も性格も良いのに女達の目に入らない、という損な人かもしれない。
 赤毛のケネヴは、声の大きいのを無視すれば、悪気のない、真っ正直な男のようだった。余り口の多い方ではなかったが、それは、勇猛である事を誇りにする男には、ままある事だった。遠征の事に及ぶと興奮して話し出し、身振りも大きくなる。悪い人ではない、とエリスは何度も心の中で思うのだったが、共にいると我慢する事が多そうだった。自分はそれに、慣れる事ができるだろうか。
 ソルハルは――論外だ、とエリスは思った。この男は、正直、生理的に受け付けないと叫ぶものがあった。確かに男前であるし礼儀も心得ている。しかし、その態度は慇懃ではあったが、どこか人を見下しているようなところが伺えた。それは、オルトへの態度にも表れていた。老いた付添人ではあっても、元は父の乳母である。その人から父に話が行かないとでも思っているのだろうか。
 裾に黄色い蔦模様の入った濃い緑の胴着を身に着け、長剣や片刃の小太刀の鞘には銀の装飾が施してあり、余裕のある暮らしぶりが窺えた。色を出して染めるのが難しい割に、褪せ易い緑の布は贅沢品である。それを着る者は、少ない。鞘の革に施される銀も、全ての戦士ができるものではなかった。奢侈(しゃし)を好まぬ父の目に、この男はどう映ったのだろうかと、エリスは不思議に思った。
 ソルハルの話の内容は殆ど自分の自慢話であった。如何にして、数多(あまた)候補者の中から自分が島を代表する求婚者に選ばれたのか。いずれは船を一隻、持てる身だとか。
 そういう話はどうでも良かった。船持ちでなくとも、舵取りなどは船長と同等の権力を船では持つ事もエリスは知っていたし、知恵と才覚に優れた者も多い。父親の寵が跡継ぎの兄よりも自分にある、という事に至っては、呆れる他はなかった。例え、今は親の寵があろうとも、後継者ではないのだから、自ら身を立てなければならない、という事をこの男は分かっているのだろうか。
 エリスは上の空でソルハルの話を聞いていた。オルトが様々な事を訊ねていたが、その内容も耳には入ってこなかった。
 父がこの男を選んだら、どうなるのだろうか。
 ぞっとする考えだった。だが、族長熊髭のお気に入りの息子であるならば、可能性はある。政治的な、という理由だ。そういう事は一切、教えてもらえなかった。族長達の力関係も均衡の度合いも、女には関わりのない事としてまともに聞かせてももらえない。そのような事に関心のない女の方が多いかもしれないが、エリスはそうではなかった。族長家の娘として生まれたからには、そういった事々と無縁でいられないと知っていたし、ある程度の覚悟も出来ていると思っていた。
 その覚悟は甘かった。
 現実が目の前にいた。如何に父が進めようとも、この男の妻にはなりたくなかった。それらなば、ケネヴの方がずっとましであった。人間的に問題のない方が、声や身振りがどうとかよりも大事なのだ、と知った。この男と毎日顔を合わせ、生活を共にしなくてはならないのであれば、自分はそう長くは我慢していられないだろうと思った。
「お顔色が悪いようですが」
 ソルハルの声がした。
 はっとして顔を上げると、嫌な笑みを浮かべた男が目に入った。
「別に、何でもありません。光の加減でしょう」
 素っ気なくエリスは答えた。この男に愛想よくしても仕方がない、と思った。
 男達は、自分に何を期待しているのだろうか。白鷹ロルフの娘という肩書きか。それとも、見た目なのか。オルトがしょっちゅう言うように、芯は強くとも従順である事か。
「手仕事の方も止まっていらっしゃる」
 余計なお世話であったが、この男は自分を観察していたのかと思うと、厭な気持ちが先に立った。
「少し、飽きてきただけです」エリスは言った。「せっかくのお客さまだというのに、何のおもてなしもできずに、こうしているのですから」
「貴女が、そうしていらっしゃるだけでも、十分なもてなしですよ」
「心にもないことをおっしゃらなくても、けっこうですわ」
 ソルハルはにやりと笑った。
「なかなか、舌の鋭い方だ。見かけよりも、骨がありそうですね」
「骨があるならば、問題でもありましょうか」
 苛立ちを抑えられないのは自分の短所だと分かっていた。だが、エリスはそう言い返さずにはいられなかった。
「可愛げのない女になりますぞ」
 その言い方に、エリスはむっとした。この男に対して、可愛げのある女ではいたくなかった。大体、可愛げがある、とは、どういう事を指すのだろうか。相手の全てを肯定し、にっこりと微笑むような娘であれという事か。
「怒らせましたか」ソルハルは気にした風もなく言った。「これはこれは、実に再教育のし甲斐のあるお嬢さんだ」
 自分を思うような女に仕立てるつもりなのだ。そのような考えには、虫酸が走った。エリスは、自分を変えようとする者には従いたくはなかった。それが父であったとしても同じだ。父は、エリスの短気を(たしな)めはしたが、余り悪い事とは思ってはいないようであった。母は、諦めてでもいるのか、唯、自分を受け入れてくれている。弟達にしたところで、母が弱いので自分がある程度厳しく統率していかなくては、オルトだけではどうしようもなかっただろう。
「どのようにして、再教育をなさるのですか」
「まずは、その小生意気な口のきき方を改めることでしょうな」
 エリスは思わず立ち上がった。刺繍の布が膝から落ちた事にも気づかなかった。傍らで、オルトが何かを言ったが、耳に入らなかった。
 いきなりソルハルの手が伸びて来て、エリスの腕を摑んだ。父であっても、このような真似はしなかった。エリスは一瞬、何が起こったのか分からなかった。オルトの叫ぶ声が聞こえた。
「中つ海の血を引いた女を、妻に迎えてやると言うのだ。引き上げてやるのだから、有難いと思うべきではないのか」
 エリスは息を呑んだ。この男は、知っているのだ。
 ソルハルの手を振りほどこうとしたが、男の力は強く、不可能だった。むしろ、近くに引き寄せられた。オルトが何事か言って立ち上がるのが分かった。だが、エリスは男の暗い青い目を睨み続けた。目を逸らせた方が負ける、という気がした。
「他の方々は知らぬようだがな、私は知っているぞ。白鷹殿が中つ海の女に溺れたとは思えんが、それでも、お前と弟達の母親がそうである事は、私は知っているのだからな」
 脅迫だった。だから、自分を選べ、と言っているのだと思った。こうして会わせるからには、エリスにも選択権があるのだと思われているのであろう。ここで、全ては父が決めるのだ、と言ったらどうなるだろうか。この男に名誉を汚されて言いなりになるか、父に一生閉じ込められるかだろう。自分を妻にしたいのであれば、この男はエリスの名誉など気にもかけまい。力づくでも、ものにするかもしれない。
 自分には力がない事を、エリスは今更ながらに悔しく思った。権力も腕力も持たない「女」である事を厭わしく感じた。
 目の隅で、オルトが小走りに去るのが見えた。
 それにソルハルも気付いたのか、僅かに手の力が緩んだ。その瞬間を、逃さなかった。
 エリスは思い切りソルハルに体当たりを食らわせた。不意を突かれてよろめいた相手に、もう一度。
 戦士であるソルハルも、それには耐えられなかった。地面に倒れた男の腹に片膝を付き、エリスは片刃の小太刀を抜いた。男の喉に突き付けた。人間に対して刃を向けるのは初めてであったが、躊躇いはなかった。
「わたしは、白鷹ロルフの娘でもある事も忘れたの」
 ソルハルの顔が蒼白になった。自分の犯した間違いに、ようやく気付いたようであった。
 その時、笑い声が中庭に響いた。
「お見事」
 笑いを含んだ男の声に、エリスは顔を上げた。昨日、物陰からこちらを窺っていた男――サムルが、蒼い顔のオルトを従えてこちらにやって来るところだった。
(やいば)を収めませんか」サムルは言った。「貴女が罪を犯す事はない。私が貴女の純潔の証人になりましょう」
 エリスは動かなかった。
「あなたは、いつからいらしたの」
「ソルハル殿が貴女にお声を掛けられた時にはおりました」
「なら、なぜ、助けてはくださらなかったのですか」
「貴女の反応を見たかったのです」
 この男は面白がっているのだ、とエリスは思った。渋々ながら立ち上がり、ソルハルから離れた。小太刀を鞘に収める。
「この野蛮な女め」
 ソルハルが呻いて体勢を整えた。「奴隷の子とならば、お似合いだな」
 愕いてエリスはサムルを見た。その表情は変わらない。
「それよりも、ご自分の事を心配なさるべきではないでしょうか、ソルハル殿。この事は、私やエリス殿は黙っていても、お目付け殿はそうとは限りませんからね。いずれ、白鷹殿のお耳に入るでしょうよ」
 ソルハルの顔から血の気が引いていく音が聞こえるようだった。さっと身を翻し、無言で去った。
「あの男が、貴女を煩わせる事は二度とありますまい」
 サムルの顔に皮肉な笑みが浮かんだ。二十代半ばであろうか、とエリスは思った。他の求婚者と大体同じくらいだ。
「奴隷の子、とは、あなたのことなのですか」
 気が付けば口にしていた。しまった、と思ったが、サムルは動じた様子もなかった。
「私の父は戦士長ですが、母はその奴隷でした。父は正式に妻を娶りませんでしたから、私が、ただ一人の相続人となります。戦士としての教育も、他の者と変わらずに受けております」
 この男が、ウーリックの推薦する者なのか。エリスは、まじまじとサムルを眺めた。不躾かもしれないが、好奇心が勝った。
 身なりは、良い。長剣と片刃の小太刀の柄には新しい革が巻かれていたが、鞘は使い込まれている。革帯の金具も綺麗に磨かれていた。ごくありふれた青い胴着を身に着けていたが、染み一つなかった。
 容貌も、悪くはない。くすんだ金色の髪も短く刈った顎髭も手入れされていたし、目は些か鋭かったが、父の冷たい青い目に較べれば緑色をしているせいか、まだ優しく見えた。
「貴女のお目に適いましたか」
 サムルが言った。エリスは顔に血が上るのが分かった。だが、相手も自分を観察していたのだし、こちらが同じ事をしてはいけない、という法もないだろう。
「貴女はご存知ないでしょうが、貴女の求婚者は、皆、各島の族長の承認を得て、来ております。あのソルハル殿も、です。私も、母が奴隷であれ父が嫡子と認め、そのように教育致しましたので、島の他の求婚者と競い勝ちました」
「あなたが誰の血を引いていようと。気にしないわ」
 腰に手を当ててぞんざいにエリスは言った。あのような姿を見られてしまったのだ。今更、繕ったところで仕方がなかった。
 例え、族長の息子であったとしてもソルハルは御免だった。しかし、自分が気に入れば、自由民であっても相手に選ぶだろうと、エリスは思っていた。
「それは、力強いお言葉ですな」
 サムルが相好を崩した。「貴女が私と結婚して下さるのならば、私は貴女に、貴女らしく振舞う事を約束しましょう」
「あなたの見返りは、何」
 この男は、他の求婚者とは違う、と思った。
 それに、自分がこの男と結婚する事によって利を得るのであれば、相手にとっての利は何であろうか。何もないはずがなかった。
「私が貴女を娶る利点は、白鷹殿という後ろ盾を得る事でしょう。唯論、貴女は美しい。男ならば、誰もが貴女を欲するでしょう。だが、私は、それ以上に確固たる後見が欲しい。父が戦士長であり、島からの求婚者の権利を私が勝ち取り、族長からも認められてここに参上したとは言え、私の地位は盤石ではない。その証拠に、私は慣例の随伴人を四人しか揃えられなかった。ウーリック殿がその一人に名乗りを上げてくださらなければ、私はここに来る事も出来なかったでしょう。私の、島における地位とは、そんなものです」
 詩人(バルド)の言葉は三人分、とエリスは聞いた事があった。
「信用がない、ということなのかしら」
 思いきり相手が嫌がるような事を言った。
「母が、奴隷であったからです」サムルはそれが何でもない事であるかのように言った。「父にとってはただ一人の女であったとしても、事実は事実です。父は母を解放しなかったし、例え、そうであったとしても、私が奴隷の子であると言う事実はひっくり返せません。しかし、島からの唯一の求婚者と認められた上に、貴女の手を得たとなれば、人々の私を見る目も変わりましょう」
「お母さまは、亡くなったのですか」
「二年前に。それ以来、父との男所帯で自堕落な生活を送っておりますので、貴女が来て律して下されば、猶の事、私には利点がある事になりますね」
「島の女性は、どうなの」
「皆、私が奴隷の子である事を知っておりますので、誰も私とは結婚したがりませんし、親達も私を無視します。求婚したところで、相手にもされないでしょう。唯、近くに住む父の姉だけが、この二年は様々に手伝ってはくれておりますが、何分、あちらも家庭持ちの身、夫が私を快く思ってはいない以上は、結婚の仲介もありません」
 弁の立つ男だった。だが、厚顔でも無恥でもないようだ。他の求婚者達は、部族の中では既にそれなりの地位を占めているであろう。この男は、自分の部族での地位が不安定である事も理解している。
「でも、あなたは、競い勝って、と言ったわ。族長の承認を得た、とも。それは、どうなの」
「族長は、父の兄、即ち、私の伯父に当たります。伯父は私に対して何も含むところは持たぬようです。公平に、戦士として、誰が貴女に求婚するかを決められたに過ぎません。だが、私は族長の子達とさほど親しい訳ではありません。父は、私が産まれた時に、伯父に私の相続権を承知させました。それは、父が私を認知しなければ、従兄弟達に分配されるはずのものでしたし」
 自分の内情を躊躇うことなく話すサムルに、エリスは愕かずにはいられなかった。
「そのようなことを、わたしにお話しになっても、決めるのは父ですから、益はないでしょう」
「いいえ」サムルは笑んだ。「白鷹殿の独断だけではありません。貴女の父君は、我々に、貴女の意向も考慮に入れると仰言いました」
 エリスは呆気に取られた。父が、そのような事を言ったとは信じられなかった。女の意見はいらない、というのが父の常の考えであった。
 何が、父の内面に起こったのだろうか。
 頑なで、強権的な父の考えを変えたのは、一体、何なのだろうか。
「大丈夫ですか。ソルハル殿の言葉を気になさっておられるのですか」
 エリスは首を振った。それは、問題ではない。子供の頃から感じていた違和感、人々の自分を見る侮蔑とも憐憫とも取れる目つきなどから、自分で推察していた事の正しさが裏付けられたに過ぎない。
「あの男は、どうしてそれを知ったのかしら」
 殆ど上の空の言葉だった。だが、サムルはそれをエリスが衝撃を受けたせいだと思っているようであった。
「あの男は」サムルの言葉はエリスに合わせたかのようにぞんざいなものになった。「あの男は、先の集会で集落の女を籠絡したようだと私の船の者が申しておりました。この度も、会っていたようですので、その女から聞きでもしたのでしょう。白鷹殿の娘に求婚に来て、そのお膝元で何をやらかしているのやら。どのみち、白鷹殿のお耳に入るでしょう。今頃は大慌てで逃げ出す準備をしていると思います。考えの浅い男であれば、これで思い知ると良いのですが」
「あなたは、わたしが中つ海の血を引いている事を、これでご存知になったわけですが、それでも、わたしに求婚したいと言うのですか」
 エリスは気を取り直してサムルに訊ねた。北海の者の認識では、中つ海の人間はすべからく奴隷だ。
「貴女の母君は、白鷹殿の正妻でいらっしゃる。私の母とは違います」
 肩を竦めてサムルは言った。
「あなたの父君には、他にお子はいらっしゃらないのですか」
「父は――」サムルは苦笑を浮かべた。「父は無愛想、無調法、無粋と自ら申しているような男です」
 ヴァドルのような感じなのだろうか、とエリスは思った。
「父君は、わたしが――」
 エリスが言いかけた言葉を、サムルは片手を上げて制した。
「父は、私の決断には口を挟みません。自分が結婚しなかったので、そういう事には関われないと思っているようですが、この求婚の許しは得ております」
 黙って、エリスは目を落とした。
「それで、あなたの利点は分かりました。では、わたしにとって、あなたと結婚する利とは、どういうものなのでしょうか」
「貴女には、自由を」サムルは言った。「自由に行動し、発言する自由を。それが、貴女には必要でしょう」
「自由にも、色々な種類があります。あなたの言うのは、家庭内での、でしょう」
「そうではありますが、それでは不満でしょうか」サムルは穏やかに応えた。「島で貴女を自由にできる程の力を、私は持ちません」
 そのような力は、族長でさえも持たないだろう。慣習や法は、女のあり方を制限する。
「わたしは、あなたを殺すかもしれません。先ほどご覧になったでしょう」
 サムルは天を仰いで笑った。
「それは、せめて契り交わしてからにして頂きたい」エリスは赤くなった。「私も戦士として生きる身であれば、起きている間は防げると思いますが」
 却ってこの男を面白がらせてしまったようだと、エリスは思った。そのようなつもりはなかった。自分のような女と結婚する危険を、本当に分かっているのかと確かめたかった。いつでも、自分は相手を傷つける事ができるのだ、と言いたかった。
「あなたは家庭内ではわたしは自由だ、と言いましたね。では、結婚後、わたしが他の男を愛しても、それは自由なのですか」
 求婚者に対して、決して許される問いではない事は承知していた。だが、何としてでも、この男に諦めさせたかった。
「その男の許に走る前に言って頂ければ、許される関係であるならば、離婚も承知致しましょう。しかし、先に行動してしまわれた場合には、私は貴女とその男を殺さねばなりませんよ」
 するりとかわされた。何を言っても、この男には通じそうになかった。結婚自体を嫌がっているとは思わないのか、とエリスは苛立った。
「今日、仲裁してもらったからといって、わたしがあなたを選ぶとは限りません」
「結構、それでこそ、私が見込んだ貴女だ」
 面倒な男のようだった。
 しかし、今日は一人が脱落した。
 それだけでも、良しとしなければならないのかもしれない。
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