第50話

文字数 390文字

気持ちが揺れ動いている。

このままたった一人残される甥のために何ができるのか。

そんな事を考えていても、幸か不幸か心と身体が切り離されているからなのか、今までの習性も手助けして仕事だけは同じペースで進んでいく。


簡単には答えが出ない。

それなら…と、とりあえず妹がいなくなる前の路線を貫くことにした。

後戻りできなくなって、時間が無理やり解決してくれないと進めないくらいの所まで。 

そう考えたら急に居ても立っても居られない居られなくなった。

1円でも多く残せるお金を用意しようと、今まで以上に寝る間も惜しんで仕事に邁進した。

元同僚の娘さんが、なかなか仕事がないというので、アルバイトとして甥の世話を兼ねて家事代行をしてもらうことにした。

痛い出費だが、他に頼むよりは安価で、しかも知り合いということで心強い。

ここまで準備すれば、時間が過ぎて私のポンコツな決断を後押ししてくれる…と、思っていた。
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