第38話

文字数 412文字

母の時に、5年後の生存率の話を主治医がした説明。

五分五分の確率。

もし、母のように再発したらその度に再手術。

それを抱えながら仕事をしても、きっとその時は、手術前の半分くらいしかやり遂げる体力が残っていないのではないか。

だったら、今の状態でギリギリまで全力で期限をつけられた範囲で生き抜いたほうが、多くを残せるのではという計算。

この病気の怖さは多々あるが、もし唯一いい点を上げるとしたら、期限のおおよその時期がわかるという点だ。

今、持論を展開しているこのマンションも、実はあと1年ちょっとでローンも終わる。

だから最低限住む場所だけは、何とか維持できるはず。

伴侶も子供もいない私が残す先はこの二人なので、貯蓄等の目減りさせたくないというのは、妹には言わないが、常に社長には何かに付けて言ってあるので、その裏打ちされた私の心理を考えつつ妹とは違う立ち位置で話を聞いては、最後まで第三者的立場でアドバイスを私と妹それぞれにしてくれた。

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