第8話

文字数 340文字

父の代わりに母に楽をさせてあげたい、その一心で私はそういう人生をひたすら歩いてきた。

妹の考えはわからない。

私達は双子だが、二卵性なので顔も、考えも、全然違う。

少なくとも彼女は、父性に飢えていたようだ。

田舎だったから行ける学校もそんなに選べず、妹とは高校までおなじだった。

ただクラスが違ったのもあり、重なる関係性の友人もいなかったので、彼女と学校で遭遇することはそんなになかった。

しかしそんな希薄な姉妹にも流石に危うい交友関係は聞こえてくるもので、彼氏なのかボーイフレンドなのかはわからないが、いつも違う男性、しかも年上と街なかを歩いていたのを見かけたとよく誰かから聞いた。

そのせいで、学校から呼び出しが何回かあったようで、母と妹が一緒に職員室近くの懇談室から出てくるのを見かけた。

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