第10話

文字数 257文字

妹とはしばらく会わない日が続いていたので、どこで何をしていたのか、当時の私は知らずにいた。

一応、心配性の母は定期的に連絡を取っていたらしい。

母からの又聞きで夜の仕事をしているとは聞いていた。

その話をする母はどこか悲しそうだった。

私は自分だけの稼ぎでなんとか卒業し、そこから2回転職し、今の会社で働いている。
その間、何回かの盆や正月があっても妹は全く帰ってこなかった。

外で時々母が一緒にご飯を食べたそうだが、それも数えるくらいだった。

そこまでして帰ってこない理由が、私の想定と違っていたのを知るのはもっと後のことだ。

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