第24話

文字数 420文字

だから、母の急な入院で色々と買わなければならないと発覚したときに、急に準備をしていると甥から
「どれを買うのか教えて。」
というので買い物までこなせることが分かった次第で、なんだか複雑な心境だったのを覚えている。

だから、今では、難なくメッセージを返信できている。

私がほしいと頼んだものと、自分が欲しい物を返信して、私にスマホを返してよこした。

気分が落ち着いてきたら、自分と妹親子を比べだして、一つの考えが巡ってきた。

この後、その考えに支配されていくのを、甥の後ろ姿を見ながら受け入れていた。

そういう生き方もあるのかもしれない。
なんとなくそれが正しく思えてきた。

30分も過ぎた頃、妹が仕事先から帰ってきた。

私が頼んだものと甥のリクエストのしたもの、それから私と甥が大好きなぶどうも買ってきた。

感のいい妹は、私がプリンを注文したことで何かを悟ったらしい。

「今日はピザにしようか?」
そう言って甥を喜ばせて、さっさと眠らせようというふうに仕向けだした。


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