第27話
文字数 322文字
母は、妹と私にとっていつだって緩衝材だった。
父の代わりに父になろうと思っていた姉、父の存在を求め続けた妹。
進路を決めなければならない時期から、ずっとどこかで男性の影があって、母を心配させてきた妹と、そういうことで叱れない母に代わってよく喧嘩をした。
何度も何度も。
でももし、妹がとてもいい男性と巡り合って、そっちで生活したらこんな時に、病院の付添は頼めてもこうやって二人で並んでいたかどうかもわからない。
母が死んでしまった時、私は働く意味も意義も無くしていたかもしれない。
あの時、母が引き止めたから妹は甥とここにいて、私はかろうじて父の役割というので存在価値を見出しているのだ。
なのに、やっぱりどこかにズレがある。
そんな姉にこの後妹は呆れるのだ。
父の代わりに父になろうと思っていた姉、父の存在を求め続けた妹。
進路を決めなければならない時期から、ずっとどこかで男性の影があって、母を心配させてきた妹と、そういうことで叱れない母に代わってよく喧嘩をした。
何度も何度も。
でももし、妹がとてもいい男性と巡り合って、そっちで生活したらこんな時に、病院の付添は頼めてもこうやって二人で並んでいたかどうかもわからない。
母が死んでしまった時、私は働く意味も意義も無くしていたかもしれない。
あの時、母が引き止めたから妹は甥とここにいて、私はかろうじて父の役割というので存在価値を見出しているのだ。
なのに、やっぱりどこかにズレがある。
そんな姉にこの後妹は呆れるのだ。