第62話
文字数 485文字
そういえば妹が転がり込んできたときに、甥が生まれる前に三人できたことがある。
母が妹の気分転換を兼ねてここへ行こうと言ったからだ。
母は妹と二人でもいいと言ったが、万が一があると怖いので渋々ながら三人で来た。ああ、考えてみれば、あれが三人での最後の旅なのか。
なんてことない景色をみたからか、何故か母と二人でひとしきり泣いて、数時間ボォーっと過ごした。
帰り道、見違えるように宿に戻ってきて女将を驚かせてた。
そこをきっかけにか落ち着いた妹はあれよあれよの間に数カ月後、甥を産んだのだ。
母以上にこの場所を気に入ってた妹。
相変わらずここに来るたびに仕事を持ち込んできていたから、稚すぎた甥は預かるという名目で寝かしつけて、呆れた妹は連れ添って母と二人滞在中は散歩に出ていた。
甥がたくさん歩けるようになってからは自然と3人で向かったこの道。だから私以上に、甥にとっては慣れた道なのだ。
そう何の変哲もない景色。
初めてみたバイトは、30分くらいは感激したり写真を撮ったりしていたが、若い子だからそのくらいで飽きてきている。ただ、時給をもらっているので、甥のことはしっかり見てはくれている。
母が妹の気分転換を兼ねてここへ行こうと言ったからだ。
母は妹と二人でもいいと言ったが、万が一があると怖いので渋々ながら三人で来た。ああ、考えてみれば、あれが三人での最後の旅なのか。
なんてことない景色をみたからか、何故か母と二人でひとしきり泣いて、数時間ボォーっと過ごした。
帰り道、見違えるように宿に戻ってきて女将を驚かせてた。
そこをきっかけにか落ち着いた妹はあれよあれよの間に数カ月後、甥を産んだのだ。
母以上にこの場所を気に入ってた妹。
相変わらずここに来るたびに仕事を持ち込んできていたから、稚すぎた甥は預かるという名目で寝かしつけて、呆れた妹は連れ添って母と二人滞在中は散歩に出ていた。
甥がたくさん歩けるようになってからは自然と3人で向かったこの道。だから私以上に、甥にとっては慣れた道なのだ。
そう何の変哲もない景色。
初めてみたバイトは、30分くらいは感激したり写真を撮ったりしていたが、若い子だからそのくらいで飽きてきている。ただ、時給をもらっているので、甥のことはしっかり見てはくれている。