第26話

文字数 301文字

あの時は、何も手につかずいた私を見るに見かねた妹が中のいい前の会社の社長夫婦に相談した。

社長が知り合いの旅館を手配してくれて、私を仕事から開放してくれた。
なんとか立ち直るまで、10日もその旅館に世話になった。

だから静かにまっている。

少し、酔いも回ってきた頃にようやく今日病院で聞いてきたことを話しだした。

がんのこと、そして今後について家族ともう一度病院へ来いと言われたことを伝えた。
妹は、一緒に行くことを約束してくれた。

母が死んで甥を挟んで泣いた以来、妹は久しぶりに隣に座って、一晩中泣く代わりにボトル1本開けるまで付き合ってくれた。

母が死んで以来、近づきていた私と妹の距離がまた少し縮まった気がした。


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