黒猫を追いかけて⑴
文字数 1,157文字
尻もちをついた私に、心配そうに手を差し伸べるきれいなお姉さん。
もう一方の手には大きな花束を抱えていた。
足を止めて、ぐるりと辺りを見回す。
たくさんの人が、私の前を通り過ぎる。
まるで、スローモーションのように、行き来する人たちの会話がおもしろいほど耳に流れてくる。
あきらめて帰ろうとしたそのとき、あの黒猫が
私はばっと駆け出すと、それに気づいた猫が小走りする。
文字数 1,157文字
尻もちをついた私に、心配そうに手を差し伸べるきれいなお姉さん。
もう一方の手には大きな花束を抱えていた。
たくさんの人が、私の前を通り過ぎる。
まるで、スローモーションのように、行き来する人たちの会話がおもしろいほど耳に流れてくる。
あきらめて帰ろうとしたそのとき、あの黒猫が