2人の初樹⑵
文字数 1,104文字
そう、ママはよろこんでくれた。
ママのサイズじゃ小さかった首飾りを、プリンセスのティアラみたいだって言ってよろこんでくれた。
このまま……、
このまま、時が止まってしまえばいいのに──────。
5年後のあなたなんですけど……とは言えない。
チョコがちょこちょこと駆けてくると、私の腕の中にポンと飛び込んできた。
チョコ、やっぱり私だって気づいてるんだ!
知ってる。
ママが『ごはんあげてるの私なのに、なんで?』って、よくぼやいてたし!
全く記憶がないんですけどっ!
チョコになついていた超レア人物なら、絶対忘れるはずないんだけどなぁ……。