あの日の記憶⑶
文字数 747文字
なんで、今になってあんな夢を…………。
夢、じゃない。
あれは、あの日の記憶だ。
私の中でぽっかりと空いた、あの日の────。
寝てる。
寝言?
いつから、同じベッドで寝てたんだろう?
あのときの黒猫は、名無しさんだった。
そうか!
名無しさんが見えていたということは、あのときにはもう“黒星”がついてたんだ!
7月11日。
今日は運命の日。
パパは私をかばって死んだんだ。
なんでこんな大事なこと、私は今まで忘れてたんだろう…………!