第94話
文字数 686文字
(ジュンさん、あなたの人知れぬサポートには本当に助けられました。特に、この町の男たちのジュンちゃん秘蔵のトリセツには随分助けられました。私の今後のバイブルにさせて貰います。それに、御主人の操縦法も今後の為にバイブルとさせて貰いますね)。
そして順子はハシャギ倒している竹田の姿に目をやった。
(このまつりを思い出す時、間違いなく最初に思い浮かべる人は、竹田さん、きっと、あなたなのでしょうね。このイベントは今まで経験したことが無かったことばかりが余りに多過ぎて。
でも今となってはどれもこれも貴重な経験だったと思っています。全てがこれからの私たちの糧になるでしょうし私のこれからの財産の一つになると思っています。
面と向かっては気恥ずかしくて言えないでしょうけど。それでも、あなたには感謝の気持ちで一杯です。なので、感謝の気持ちを込めて私の持ち物の中で唯一あなたが羨ましがっていた品をプレゼントさせて貰いますね。
そう言えば閉会宣言の後でステージに道明寺交響曲の出演者や関係者が集まっての記念写真の撮影の折、男の沽券に拘るのか、袖の方で背中を向けたままなかなか輪に入ろうとしないあなたを、ジュンさんが最後には背中辺りを掴んで輪に入れてくれました。その写真、ちゃんと写ってましたヨ。目が腫れて鼻の先がトナカイさんになっちゃってる竹田さんがバンザイしている姿でした。どうか、これからもそのままのケッタイなオジサンで居てくださいネ・・)。