一四

文字数 438文字


 季節は繰り返す。一つの季節が終われば、また一つの季節が始まる。
 人は出会って別れていく。…それも、また繰り返されるものである。
 季節と季節の変わり目は、それまた季節である。
 季節が人を動かすと言っても過言ではないだろう。
 季節は人が生きていく日常に嵐を呼ぶから…。
 人は生きていく中で障害にぶつかる。
 人は人と衝突し、互いを苦しめ合う。
 病気が出現して、人は発狂していく。
 季節。それは人が傷ついていくことばかり。…乗り越えていく術はないのだろうか。
 いや、そんなことはない。季節は乗り越えていくもの。人の生きる道に試練は必要なこと。苦しみがあって当然である。逃げたならば、自分自身に負けたことになるから…。
 季節とは、自分自身を強くしていく試練の時期。そして、新しい道へと進んで行く。
 これを前進と云う。
 …人生の中。その人生の中での堕落は敗北である。確かに傷つくことばかりだが、その傷つくことに勇気をもって正面から向かって行った時、そこに成長があり、初めて前進ができる。



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