Scene4 暗闇から光へ…。場所は、教室。
文字数 372文字
とある休み時間。海里と伊都子は、席に着いていた。
伊都子「海里さん、瑞希先生も言っていたけど、あなたが落ち着くまで学校を休んでもいいのよ」
海里「ううん、わたし、大丈夫だから…」
海里は虚ろな目をしていた。
伊都子「…大丈夫じゃないよ。どう見ても無理しているよ」
海里「…うるさい!」
伊都子「海里さんのこと、こんなに心配しているのに…。うるさいって何よ!」
海里「…ごめんね。伊都子さんが心配してくれているのは、わかるの。…でも、今は、ちょっと一人になりたい」
海里は涙を零していた。そのまま、教室の外に出た。
光から暗闇へ…。
伊都子(ナレーション)「わたしは海里さんにうるさいと言われた時、引っ叩こうかと思いましたが、できませんでした。海里さんは、いつもは冗談を言っては人を笑わせていましたが、今日、初めて泣いている顔を見ました」