第66話
文字数 215文字
父は母の妹と肉体関係を持っていた。
つまり僕の叔母になる人である。
父に最初その心が芽生えたのは母と結婚する前、即ち叔母と会ったその時からだった。
父はその瞬間から叔母と懇ろになれればと心のうちで密かに思っていた。
残念なことだが人間の男と云わず女も含め多くにこうした不貞の心が備わっていることを僕は自分の来歴からも散々に知っている。
不貞と云ってしまったがこんな桎梏を不道徳と定めている生き物もこの宇宙では実は珍しいのである。
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