第11話
文字数 283文字
僕はだんだんと自分が『なにもの』であるか気付き始めている。
気が遠くなるほど永い漂流にあって無数の輪廻の繰り返しのなかで、
僕だかあたしだかおいらだかワンだかヒヒンだかニャオだかx_#*`@_だか、なんだっていいのだけど、僕は果てのない何処かを漂い続けている。
僕は者でも物でもmonoでもないし、事でも言でもkotoでもない、
何かが断片的に残っていたり残っていなかったり、
でも探せば果てのないこの何処かにあって、
不意に出てきたり出てこなかったりで、
僕という存在はなにかと間違いなく繋がっている。
定められている。
それが『ぼく』だと気付いたということだ。