第38話:サブプライムローンがリーマンショクの原因?

文字数 1,353文字

 一般的にサブプライムローンと言えばアメリカで2001年~2007年頃に流行り、その後大問題となったローンです。こわい結果をまねき全世界が大不況に突入するキッカケとなるほどのインパクトがあった。まずプライムローンとは、信用力のある人向けの住宅ローンです。いわゆる、ごく普通の住宅ローン。サブプライムローンとは信用力のない人向けの住宅ローンです。例えば会社員入社1年目の人は、公務員や長く勤務してる会社員より「返済が滞る可能性が高い」と判断されます。

 そのため借りることができない場合があります。サブプライムローンとは、そういったプライムローンが組めなかった人向けの住宅ローン。このサブプライムローンが破綻したことでリーマンショックにつながり、その後世界中が大不況に突入した。しかし例え自営業者や勤続年数の浅い人にお金を貸したとしても、きちんと審査した上でなら本来ここまで大きな問題にはならなかったでしょう。サブプライムローンは悪い事に他に借金がある人や、アルバイトのような人達にも、貸してしまいました。

「返済が滞る可能性が高い」というリスクは、高い金利と、いざという時は住宅を売却して返済すれば良いという理屈でした。さらに最初は金利は安く数年後に金利と支払が、例えば倍になるという様な、あり得ない様な住宅ローンだった。冷静に考えると危険なニオイがするのですが当時アメリカでは不動産の価格が右肩上がりだった。バブル状態でどんどん不動産が上がるのでローンを借りる側は、金利が上がるタイミングで家を売ろうと思ってローンを組んだ。ローンを貸す側は返済が滞った場合でも実際に住宅を売却すれば大丈夫という思惑でローンを組ませた。

 他の人の成功を目の当たりにすると人間羨ましくなるものです。そして当時のアメリカでは家の値段がどんどん上がるバブル状態だったのでしょう。サブプライムローンは、流行りました。しかし、ある時、不動産価格が下落し始めました。するとサブプライムローンを借りた人は金利が上がったら家を売ってローンを払うつもりでしたが家を売ってもローンが残った。毎月ローンを払い続けるのは無理な金額になった、だから家を売却してそのお金でローンを完済、そう思っていたのに家はなくなり多額の借金だけが残り、どうしようもないので自己破産。

 仮に家を売らずに頑張っても倍になった支払は長くは続きません。サブプライムローンを貸した金融機関には大量の不良債権と値下がりした住宅が残りました。そして体力のない銀行から、一斉に倒産した。そしてサブプライムローン事件は、その後の世界恐慌の原因となったリーマンショックへと続く。リーマンショックの原因の1つ・サブプライムローンは、リーマンブラザーズを始め多くの金融機関で積極的に販売した。

 信用力の乏しい人向け高金利住宅ローン・サブプライムローン返済が滞るリスクは、2つの内容でカバーされるはずでした。1つは、高金利、返済が出来ない人が出てもそれは少数の人達で、大部分の人達は払えるだろう、その人達からの返済は高金利なので利益が出るという理屈です。2つめは、住宅を担保にする。当初アメリカの土地や家の値段が上がっている最中で、もし返済が滞ったら家を売却して返済すればOKというものでした。
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