第54話:ハロルドの日本株投資事業開始

文字数 1,234文字


 2012年になり東日本大震災の寄付が、個人レベルに広がり特に震災孤児のために使われるようになった。しかし仮設住宅の断熱性が低く冬寒く夏熱い劣悪な環境で過ごさねばならなかった。やがて夏になりハロルドが、夏休みの休暇でジャネットと共に帰ってきてリチャードの家に7日間滞在して、リチャードが、ヨットクラブでの東日本大震災へのチャリティー募金がもう少しで10万ドルになるから、なり次第、安田商事・横浜支店に送ると言った。

 サンディエゴにもどって3日目、気分転換にリチャードと奥さんとジャネットとハロルドがカタマラン・クルーザーヨットでロサンゼルスまで行って帰ってきた。潮風に吹かれて、やっぱりサンディエゴの町は、良いなーとハロルドがしみじみと言ったのが印象的だった。そうして8月21日、再び、サンディエゴから、成田経由で、安田商事・横浜支店に帰っていった。やがて、秋、冬になり、恒例の12月24日の盛大な、安田商事・横浜支店でのクリスマスパーティーが開かれて、しばらくして2013年を迎えた。

 2013年3月になると岩手県と福島県の一部の自治体で断熱性に乏しく冬寒く夏暑く外の騒音でテレビの音が聞こえないという苦情が多い。プレハブの仮設住宅から断熱性の高い木造仮設住宅をつくってほしいと言う要望が増えてきた。そのニーズに答えようと安価な木造仮設住宅という新たな取り組みが岩手県の住田町という地域と福島県は、この木造仮設住宅という新たな取り組みを実施した。そして3500戸の木造仮設住宅が作られて入居者が入った。

 実際に木造仮設住宅が意外に安く建てられ30平米の住宅が250万円で作られている。また、福島県の場合一律ではないが最も費用が高い住宅は、60平米で440万円で、プレハブの仮設住宅よりも、安くできた。このシステムを今後も応援していこうとハロルドは考えた。そのための資金として、1億円をまず送った。その後、マスコミも、この話題を取り上げて、少しずつ、木造の仮設住宅が建てられた。

 安田商事のハロルドが2013年5月23日に、2011年5月27日に11500円で買ったファーストリティ株が44000円となり2000株を売って75000万円の利益を得た。これには、横浜支店長の安田太郎も喜んでくれ、安田商事・横浜支店、投資部長としてハロルドを任命した。その後、2013年も、多くのボランティアが、東北各地に入り、夏休みを利用した学生や、社会人が全国からかけるけて、一日も早い復興のために支援を惜しまなかった。

 また炊き出しをするグループも来てくれ夏場はにぎわったが秋風が吹きだすころ夏の海水浴場の様に人影が、めっきりと少なくなった。やがて秋になり東京電力、福島原子炉の災害の補償問題が、まだ解決されず、また避難指示が出ている地域の住民たちは、自分たちの故郷に帰ることができずに、他の場所での生活を余儀なくされていた。そうして12月になり、しばらくして、2014年を迎えた。
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