第39話:リーマンショックで世界経済がパニック1

文字数 1,218文字

 サブプライムローンも最初は、実際、しばらくはうまくいきました。高金利ですからサブプライムローンからの収益は大きなものとなり、うまくいくものだから、がんがんサブプライムローンを売りまくりました。それこそウェイトレスさんや窓ふきのアルバイトさんも、皆、自分の家が欲しく、まさに「夢」なので売れまくりました。味をしめた投資銀行や金融機関は、もっと儲けようと考えました。そして当時エリートで賢い「はず」だった人達がある事を考案した。このサブプライムローンを証券化した。

 多くの企業や人に売ればもっと儲かるのではないか、でも返済が滞るリスクがある。そのリスクは、信用力の高い人達に貸した普通の住宅ローンとセットにすれば多少貸し倒れがあっても信用力の高い住宅ローンでカバーできる。さらに、もっと他の信用力のあるローンと混ぜればリスクが低く均一になるという理屈だった。サブプライムローンは投資銀行により証券化されリスクの低い金融商品などとセット販売という形で少ないリスクで大きなリターンが見込める商品として世界中で売れた。

 これがアメリカを代表するような投資銀行・証券会社が売り出したものですから世界中の銀行や機関投資家などが、こぞって買った。景気が良い間は返済が滞らず土地や家の値段が上がり続けている間は返済が滞っても家を売ったら高値で売れるので良かったのです。しかし、そんなことは永久には続きません。景気が徐々に悪化していき土地と家の値段も下がるとアルバイトやパートの人達が職を失い始め返済が滞るってた。返済が滞った銀行は、しょうがないので担保である家を売ろうとしますが、買い手がなかなかいませんので売値を下げて処分した。

 その結果、貸した住宅ローンを売ったお金でカバーできず住宅ローンは赤字。サブプライムローンの貸し手であるアメリカ中の金融機関は大赤字をかかえた。更に、どの金融商品に赤字となるサブプライムローンが含まれているのか投資家はわからなかった。恐怖が市場を襲いパニック状態となり怪しいと思う金融商品も問題ないものも投られた。金融機関や投資銀行の経営は大きく悪化し小さな金融機関はつぶれるところも出てきました。ベアースターンズというアメリカの巨大企業が経営破たんし、とても巨大な企業で、そのまま倒産させると影響は計り知ない。

 そのためアメリカ政府は、これを税金投入して救済します。放置して潰してしまうと影響があまりに大きいと判断したからです。すると今度は巨大証券会社リーマンブラザーズが経営破綻。こちらも政府に救済されるだろうと人々は思ったが救済されなかった。またもやパニック株価は大暴落、貸したお金は貸した先が潰れてしまい返ってこない。不良債権、なんとか経営負担を軽くするため従業員を解雇。連鎖的にアメリカの投資銀行や地方銀行の多くがつぶれた。2010年まで300行以上の銀行がつぶれるから融資を受けていた企業もどんどん潰れました。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み