第35話:2005年の日本旅行2

文字数 1,175文字

 夜19時から夕飯を部屋へ持って来てくれサリーが英語で料理の説明を聞くと、仲居さんが流暢な英語で応対してくれた。日本人のコックさんが手先が器用なんですねと笑いながら言うと、仲居さんが、そりゃー選りすぐりのコックのエリートしかこの旅館では働けないのですと答えた。あまりに親切に応対してくれるのでチップを渡そうとした。これに対し仕事ですから結構ですと笑顔で断るのでサリーは、その謙虚さに一層、仲居さんを気に入った様だ。

 夕方、熱燗の日本酒をもらって飲んで美味しいので追加注文する程だった。また、あの仲居さんが来たので少し話を聞かせてと言うとハイと答えた。そこで、ここの日本酒は、なぜ、美味しいのと言うと日本酒は水の良さが一番大事で、山形、新潟は日本でもトップクラスの水の良さと酒の良さが自慢ですと答えた。次に、なぜ、升に入れて飲んだ方が美味しいのと聞くと杉の木の香りと酒の香りがで、よりいっそう美味しくなると教えた。次にリチャードが僕の父は日本人だと言うと、では日本語の会話わかるのと聞くので、わかると言うと答えると驚いた。

 そう言う事があるせいかもしれないが、日本の温泉や山、海、川、自然、魚が大好きで、郷愁を感じると、しみじみと話すと、今の若い日本人に聞かせてやりたいくらいですわと笑いながら話した。ところで、いろんなガイドをしたから、ガイド料として20ドルのチップを取っておいて下さいとたどたどしい日本語で言うと、目を潤ませて、お心遣い、本当にありがとうございますと言って受け取ってくれた。お客さん、また来て下さいねと、優しく言ってくれるのを聞いて、サリーも思わず、もらい泣きした。

 その時の仲居さんに名刺をもらうと彼女の名前は清水慶子と書いてあった日本の旅館っていいね仲居さんも良いねと上機嫌だった。そして、お膳を下げてもらい床についた。翌10月8日、朝風呂に入って、8時過ぎにチェックアウトする時、昨晩の仲居さんが来て、今日はどちらに行かれるのと聞くので、瀬波温泉に入って、食事して、新潟から東京へと言うと、村上は、鮭が美味しいと教えてくれて、ちょっと待っててと言って、村上の鮭の店の案内、ガイドブックを持って来て、これを参考にすると良いわよ言い、渡してくれた。

 瀬波温泉まで、どの位の時間かかると尋ねると電車で2時間弱、タクシーで1時間だというので瀬波温泉まで送ってくれるタクシーを呼んで欲しいとお願いした。サリーは彼女の名刺をもらい本当に親切にしてくれてありがとうとハグした。彼女に手を振りながら宿を離れてタクシーで瀬波温泉へついて日帰りで使える、おすすめの温泉を聞いた。すると大観荘せなみの湯を教えてくれたので、そこまで、お願いした。その後、1時間位で村上駅まで送って欲しいと言うと、解りましたホテルのロビーで待っていますと言ってくれた。
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