第58話:リチャードの北陸温泉巡り2

文字数 1,356文字

 4日目はタクシーで粟津温泉へ向かい料理で有名な旅館に入り、ここの露天風呂付きの部屋に泊まり今回も2人で露天風呂で温まった。その後、カニしゃぶと焼き蟹料理を食べたが特に蟹みその甲羅焼き、カニ刺に蟹みそからめて食べるというのは初めてで食べたカニ刺が珍味で香ばしい香りと、はじける音も楽しく焼ガニが一番美味しかった。するとサリーが日本人、本当に珍しいものを上手く料理をして食べるのねと言い、こんなに手の込んだ料理、絶対に作れないと言って笑った。実はサリーにとって本当に一番美味しかったのは、能登牛の炭火焼きだった。

 5日目は列車で能登半島に入り和倉温泉駅からタクシーで日本でも指折りの名旅館・加賀屋に泊まった。加賀屋は、海辺に大きなビルが2つそびえ立つ建物だった。宿泊料金が高かったが、部屋は広く、海がとてもきれいに見えて、素晴らしかった。また、料理を運んでくれる女性も優しく、サービス満点であり、サリーは、こう言うサービスに日本人は弱いだと思った。そうして、日本酒をいただいて、海を見ながら床につき熟睡した。6日目、七尾駅からバスで高岡へ行き、列車に乗り換えて、時間がかかったが、宇奈月駅に到着した。

 そこは大きな川が流れる山間の駅。タクシーで、黒部峡谷の景色の良い旅館に入り、滝を見ながらの露天風呂は、とても気持ちの良かった。フロントの方に聞くと日本の有名な作家、与謝野晶子・川端康成など様々な作家に愛された旅館だと説明を受けた。確かに自然を眺めながら小説を書くのも良いかも知れないとリチャードは、納得した。7日目、北陸新幹線に乗り飯山駅でおり列車を乗り換え戸狩野沢温泉駅に着いてタクシーで古くからの地元の温泉ホテルについた。

 直ぐに温泉に入ると素敵な山の景色が目に入ってきて、その風情のある景色に感動した。ちょうど青葉が繁る時期であり絶景だった。ここではリンゴを食べさせて育ったという有名な信州牛のステーキを食べたが確かに旨い馬刺しという馬の刺身も奨められたが遠慮した。また名物の野沢菜漬けを少し食べたが、しょっぱくて、あまり口に合わなかった。貸切露天風呂を利用した時に、何か、石を掘った物があったので、フロントで聞くと、道祖神という物だと教えられた。

 外部から来る魔物・災いを遮り防いで安全を守る神様だと教えられたが、意外に可愛い顔をして、その石碑の前にカエルの可愛い置物があり、とてもキュートだった。そして、このホテルでも日本酒をいただくと、海沿いの温泉ホテルのお酒とは違って美味しかった。そして8日目の朝、野沢のホテルをチェックアウトし、列車に乗り長野駅で降りて、ゆっくりと善光寺参りをした。その晩、信州牛の美味しい店を教えてもらい信州牛のステーキをたらふく食べた。

 最終日は長野駅の近くのホテルに宿泊した。ここは洋風のホテルでモダンであり洋室の窓から見る景色は回りを山に囲まれた盆地だった。特に朝に見たいくつかの山が気になったので、フロントで聞くと北信五岳、「ほくしんごがく」と言い、飯縄山、高妻山、黒姫山、妙高山、斑尾山と言うらしい。9日目の朝、山がよく見える場所へ移動し、これらの山を望遠で写真に収めた。お土産のおそばも買って長野駅から北陸新幹線で東京駅帰り、橫浜ニューグランドホテルに帰ってきた。
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