第17話:孫たちが安田商事・回顧録の出版

文字数 1,098文字

 父の残した財産を元手にし戦後のヨーロッパの復興と共に安田商事の売上、利益も増えていき町の中心のビルに事務所を構えてイギリス、フランスの商品を日本へ日本の高級な絹織物、陶磁器を地元の富裕層に販売していった。1946年に安田正吉が学生時代の恋人のミッシェル22歳と安田金子が恋人のサミュエルと金子姫子が恋人の米国人ジムと結婚式をマルセイユの教会で挙げた。そして安田家と恋人の親族、親戚、安田商事の社員で、それぞれの結婚を祝福した。

 安田姫子とジムは安田衣子のアパートの近くに住み一緒に朝食、夕食をとった。その後、1946年に安田竜男が恋人のスザンヌと安田浩二が恋人のラズニーと結婚した。安田二郎が恋人とのエミリアと結婚した。以上の様に第二次世界大戦を待っていたかのように安田家の子孫達が次々と結婚し安田家は益々発展していった。1946年、第二次世界大戦が終わって平和が戻って安田家で結婚式のラッシュで大忙しの年となった。

 その後1948年、安田正吉、夫婦に長男の安田健一、次男の安田健二に長女安田恒子が誕生した。その後も安田浩二、夫婦に長男、哲一、次男、哲二、長女、幸子が誕生した。安田竜男・夫婦に長男、太郎、次男の秀夫、長女、富子が誕生した。安田二郎、夫婦に長男、翔太、次男、翔二、長女、歌子が誕生して安田金子、安田姫子夫婦も子供を授かった。1950年までには
安田一族は人数を増やし今後の活躍が期待された。

 そうして安田家ではフランス・マルセイユに渡って3代で大勢の子孫に恵まれ特に男の子のほとんどは安田商事で働くようになり一家は益々、発展した。安田衣子は以前から安田亀吉の波瀾万丈の人生を長い間、書き貯めておいた数冊の日記を読み直し小説として書き始めたいと言う話を聞いた。その小説を読んだ姫子は感動し出版の手伝いをすると伝えた。安田衣子の小説の内容を安田衣子の日記を読みながら文章を修正して18万字の小説として完成させた。1948年、推敲、校正を繰り返し「橫浜、生糸商人の世界冒険の旅」という題名で完成させた。

 その後1948年10月に内田姫子が日本に渡り数社の出版社に、この小説の出版をお願いして回った所、現代旅行社という旅行の本などを出版してる会社で初版100冊でも出版しても良いが経費はいったん安田さんが支払ってもらい売れて黒字になった場合に費用と利益を渡すという条件で出版してくれる事になった。その後、現代旅行社で小説の行間に内容にあった旅先の風景写真やベスビオス火山、背景写真などをいれて読みやすい様にしてくれ、出版された本2冊をもらい安田姫子は1948年11月にマルセイユに戻った。
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