第55話 平等

文字数 243文字

同じ悪事を働いても、捕まる者とそうでない者とに分かれる時代になった。
検察が自らの存在を貶め、
法の下の平等という大原則は、下々の知らぬ内に廃止されたようだ。
一部の者が料亭かどこかで密会し、いつの間にかルールが変わっている。
田舎にはよくある話だ。

社会になんの理念も育てられず、
唯その場の顔役の談合で何と無く世の中が動いていく田舎で、
歴史はなく、ただ時間的事象の羅列があるだけのこの辺りには、
平等という言葉が嫌いで、忖度という言葉が好きなものが屯している。

精々地上に宝を積んで
審判を待てばいい
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