第63話 限界

文字数 217文字

地元民の付託を受けたなどという意識は
これっぱかしも持たず
地元の名家の出だから議員という特権階級にあるのだ
と考える者にとって、
本来はその下にいるべき官が、一応従うふりをしながらも、
大事な事は皆、六本木からの指令で決まると思っていることは、
耐えられない屈辱だろう。
しかしこればかりは自分の力では如何ともしがたい事だから、
精々裏金でも貯めて、シャトーブリアンでも食って、
あとは適当に夜の街で楽しくやる。

そんな事しかないのが
この辺の限界なのだ
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