第26話 夏

文字数 412文字

 暦も大暑に入り、夏も本番である。
 筆者は若い頃のように、海にでも行って夏を満喫するというわけにはいかないのが寂しいが、今は昔のように若い人等もあまり海など行かないのだろうか。色々と差し障りもあっても、若者も大変な生き方を強いられているのかもしれない。
 空調の効いた高層ビルでビジネスに集中するのが、人の称賛を得られる生き方だとは思うが、折角生まれてきて、それで世界が分かったかいと問われたら、自信を持ってイエスとは答えられないだろう。富裕層のオーナーからは有能な奴だと認められるだろうし、それを人は羨むだろうが。
 周りの人間から羨まれるために生まれて来たものは、それでいいのだが。
 
 どれほどの猛暑であろうと、それが現在の自然であるなら、筆者はそれを感じたいと思う。しかし、体感するには既に人間の感覚の限界を超えているような気もする。
 せいぜい室内でボサノバでも聴きながら、当分は気だるい午後をのんびり過ごすこととしよう。
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