第122話 曠野

文字数 187文字

今から千六百年前に、羅馬帝国の滅亡を予言したヒエロニムスは、
シリアの砂漠で隠修の生活をした。
荒野にいなければ解らないこと、
荒野にいるから視えることが、人の世にはある。

その後、彼はローマに戻り、教皇の側近として働いたが、
それでも歴史の流れを、黙って観ていることしか出来なかった。
Barbaros に敗北し、国が滅びていくのは、
自分たちの内にある、罪が原因なのだ、と呟きながら。
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