第33話 おせん

文字数 336文字

 薄めて流すといえば、聞こえがいいが、其れは混ぜるというに過ぎない。
 やってしまい、更に今もそれで喰っている者が大勢いる。
 大勢どころか、中枢を牛耳って、言葉だけ飾って終わったことにしようとしている。
 汚れていると言うな、と脅して。
 汚れているのは、お前達が汚れていると言うからだ、
 などというインチキ教義を振り回して。
 そして、それが罷り通るレベルの國度であった事を知らされる。

 やってしまった者は、開き直ってそう振る舞うしかない。
 昔のサムライであれば腹を召しているが、
 勿論サムライなど、もういない。
 只、全て民が居るだけだ。
 裕福な民と、権力を握る民と、何も持たない民と。

 だから立ち直ることは、もう無い。
 このまま落ちていく。
 旅のお供の、おせんになんとかと伴に
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