第135話 翼賛

文字数 361文字

大政翼賛会が作られた戦前は、
それなりに手続きがあった。
現在は、気付いたら、
翼賛会が出来ていた。
この辺りは、余程自立、独立が嫌いで、
何者かに隷従して、
自分達で美化した翼賛に酔いながら、生きるのが好きらしい。

確かに其れは絶望的風景で、
其処に逆説的美を見る以外に、文学の生き残る道は無かったのだろう。
少なくとも戦前の文学と謂われるものは
その様に見ると理解出来る。
此の近辺特有の、私小説などと言われるものが
何故生まれたのか、納得がいく。

そして、この辺りにそれしか道がないのは、
文学に限ったことでは無い。

文芸も永くやっていると、新しい作品を作れずに
自己模倣、繰り返しになる。
読者に先を読まれてしまうわけだ。
先の分かった文章など、暇人でも読まない。

プロレスの手法を採り入れて、
フェイクの演出で延命しようとしても、
二度目は喜劇 である。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み