第93話 解放区

文字数 432文字

国内の人口が減って、代わりに外国人が入ってくる。
インバウンドなどと一部の人間がわずかの収入に浮かれても
その間に国力は大きく落ちていく。
全国の空き家問題も、税を取りすぎて、もう買い手はいないのだから
外国人頼りになるのだろう。
街ではビルや商店が外国人に買われ、外国の通貨が流通を始めた。
税務署は取りやすい所から取るだけだから、消費税も取れない。
企業はもうとっくに国などという単位は見限って、
税など禄に払わず国境を越えて活動をしている。

個人識別カードも官は殆ど持たない。
勿論リスクが有るからだ。
持たされるのは、リスクなどどうでも良い
御花畠の民衆だけだ。

王族は婚姻関係を広げながら、支配地を求めて移動する。
継承戦争。要は其れが戦争である。
被支配民のことなどどうでもいい。
愛國とは、民を自分に従わせるための方便に過ぎない。

自国民が立ち入れないストリートが、これからますます増えていく。
自国民には決して許されない、解放区や自治区が広がり、
それを指をしゃぶって眺めることになる。
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