第150話 女

文字数 233文字

終わりにしようと云わなかった
あなたが悪いのよ、と女は言った。
そんな事を言ったって、
僕の方からそんなことは言えないじゃないか。
そう、あの時の僕は答えた。

此の歳になって、其処には答えなど無かったことが
やっと分かる。
答えなどないから、きっと此処まで
歩いてこられたのだ。

やがてすべての生き物が、眠りに就く時がやって来る
別れのときが ドラマのクライマックスか
エンドロールのカタルシスか
ただ それだけの違いだ

栴檀はまだ降ってこない
天の合唱が聞こえるのは まだもう少し
後なのだろう
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