第46話 これからも好奇心

文字数 852文字

 若いころに比べて好奇心は減ったと思いますが、それでも時々『アレ、なんだろう』とか『コレどうするんだろう』と瞬時に思っては消えることってありませんか?

 車で5分ほど走った先にゴルフの練習場がある。住宅地の中にあるので、生活道路を抜けての道程だ。途中少し高低差がある宅地の横を通る。宅地が上で、道路が下。そこに柿が鈴生りになっている家がある。私の視線からだと5〜6メートルは上にあるか。木、そのものも高い。そして道路の上に()り出している枝もある。

『あの柿、どうやって取るの?』

柿が生り出したときから、数回通ったある日、偶然にも住人が収穫している処に出くわした。
答:脚立に乗り、高枝鋏(たかえだバサミ)に虫取り用くらいの網を付けて取る。

 車のフロントガラス越しで、しかも走行中に目撃したので、今度は迫り出した枝の柿は収穫されたのかが気になっている。別に柿が欲しいわけでもないのに。コレが私の役に立たない瞬時の好奇心。

 昨日、断捨離した物たちを一気に粗大ゴミ集積場に運んだ。先ずは免許証で住所確認。捨てることができる住民が制限されている。もちろん私はOK。車ごと鉄板の上に移動し重さを計る。1,350キロ。

『この鉄板の下は、どんな仕組みになっているの?』

後から後から続く車を見たら、そんなことを係の人に聞く余裕はなかった。(車がいなかったら絶対聞いてる)
その後、燃えるゴミと燃えないゴミの各場所に車を停めて、車から出しながら係の人に手渡し。1個でも重い物もあった。こんなときも夫はいない。チッ。力仕事させやがって……

 全て出したら、また車ごと鉄板の上に乗った。1,290キロ。領収書の項目には『正味』とあった。廃棄料は1,200円。あなたの自治体と比べて高いですか?安いですか?

 私は雑学が好きです。ちょっとしたコミュニケーションツールにもなりますし。知らなくてもいいこともありますが、日々の暮らしの中に湧いては消える好奇心というか疑問の種を大切にしていきたいと思っています。それが認知症の予防にも繋がるのではと信じているから。
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