第30話 選挙とは無関係

文字数 940文字

 衆院選挙の演説が各地で行われていますね。選挙カーもあちらこちらで見かけます……と言いたい所ですが、ウチの周りの選挙区はいつになく静かです。皮肉なもので、来ないとなると『私の票はどうでもいいのねっ!』などと思ってしまいます。天邪鬼(あまのじゃく)な有権者、ココにいますよー。

 先日のラジオで、1票の値段を計算していた。ご存知?ざっくり400万円。驚愕いや驚

だ。そのことを広めれば、もっと選挙に関心が持てるのではないか?少なくとも私は持った。今までも選挙には必ず行っている。最近は期日前投票ばかりだが。

 10年ほど前、私は自治会長を仰せつかった。と書けば仰々しいが、要するに言い負かされて渋々受けた。本来なら世帯主の夫の役目だが、会社が忙しくNG。当時も専業主婦だった私が1年任期の自治会の会合に出席することになった。新年度の初顔合わせで、役員選挙、結果会長を引き受けることになってしまった。私は自治会始まって以来2人目の女性会長らしい。

 自治会の内容など全くわからないままの着任。最初の仕事?は恐ろしいことに広報誌に載せる顔写真撮影。『えー、聞いてないよー(泣)』幼稚園児じゃあるまいし、泣いて許してもらえるはずもなく、広報誌5月号に私は載った。広報誌など普段はほとんど見なかったので、ご近所さんも同様かと思いきや、早速ママ友から『見たよ』とのご連絡。その後、あっという間に知れ渡り、私はヘナヘナしていた気持ちを振り払い、その後腹を決めた。

 エピソードはいろいろあるが、今後のネタとして小出ししていこうと思う(セコイ!)その中でも印象深いものを1つ。ある休日の午前。ピンポーン♪

「国会議員のSでございます。この度ご挨拶に参りました」

「???」

聞いたことのある名前だ。とりあえず玄関へ。そこには、テレビでお目にかかったことのある人が立っていた。『うわー。ホンモンじゃん』と心で叫ぶ。

「自治会長のariayu様でございますか?いつもお世話になっております。今後とも宜しくお願い致します」握手、そしてお辞儀。

その様子を夫も後ろで見ていた。すかさず夫は横へ来て握手。『なんじゃ、コイツ』
美味しいところだけを摘む男。


 ウチに来られた議員さんはもう引退されました。今でも当時にいただいた名刺が残っています。
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