第10話 ひとり暮らし・4日目

文字数 899文字

 今日はゴルフのラウンドの日でした。練習場に7時20集合で一緒に廻る人たちと乗合せで行くことに。私を除いてベテランばかり。どうなることやら……

 出掛ける日は特に早く目が覚める私。だが、やらかした。家を7時10分には出ないと間に合わないのに6時20分に起きた。支度の遅い私にとって1時間の猶予もないのは、寝坊だ。そのせいで朝ごはんは、梨ひと切れしか食べられなかった。まあ、緊張していたので、さほどお腹は空いていなかったが。

 ゴルフ場までは高速道路を使って1時間ほどの道のりだった。ハンドルを握る人は、いつもゴルフレッスンを受けている練習場のオーナーさん(女性)。ゴルフはもちろんドライブテクニックも抜群に上手い。飛ばせる所はガンガン飛ばして、細い道もスイスイ走行。そのあとラウンドするのだから、体力もある。私よりも年上。

 ゴルフ場に着いたら、時間よりも早くカートが準備されたので、パターの練習もそこそこに切り上げ、いざ出陣。打順を決めるスチール製のスティックを引く。『1 番』一気に緊張感が増す。私以外はお上手な人たちだから余計に。それに、皆さんの出鼻を挫きたくない。そんな思いが交錯。しかし、それらは取り越し苦労になった。

 一緒に廻る中、年長者は75歳越え?のMさん。ご自分のことを「後期高齢者」と仰った。そして曽孫がいらっしゃると。ゴルフ歴40年。軽〜くスイングしても、ちゃんと飛ばす。ご本人曰く「3オン2パットときどき1パット」フェアウェイウッドで距離を調整すれば、ドライバーでそんなに飛ばす必要はないと。含蓄のあるお言葉。なるほど。ゴルフをやらない人には何のこっちゃな話だが。

 今まで、いろいろな人とラウンドしているが、Mさんのアドバイスはわかりやすく、言い方もフレンドリーでとても好感が持てた。スコアは105。これでも随分腕が落ちたと。75歳越えでもしっかり歩いてスポーツをこなす。昼食も完食された。お手本になる人とラウンドできて、嬉しかった。

 私のスコアですか?まだ言えないなぁ。もう少しラウンドで練習しないとね。でも、今回は上手な人たちに引っ張られ、自分の中ではいいスコアになりました。
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