第26話 ママ友とハーバリウム

文字数 869文字

 コロナの感染者数も激減しているこのごろ。次の波が来るか来ないかは誰にもわかりませんが、ただ、今のうちに人に会おうとする動きが私の周りに増えてきました。

 数日前、下の子の学校のママ友からハーバリウムレッスンの依頼を受けた。ちょうど緊急事態宣言も明けたころだったので、快くお引き受け。このママ友は私よりも10歳近く年下だが、すでにお孫ちゃんがいる。若いのにとてもしっかりした物言いが、私は好きだ。だから彼女のお願いとあらば二つ返事。

 彼女と親しくなったきっかけは、学校のPTA。同じ時期に委員になって、いろいろな活動を通じて親しくなった。どんなに私が若作りをしていたとしても、彼女よりも年上であることは火を見るよりも明らか。彼女は親しき仲にも随所にずいぶん年上の私を敬ってくれる。私は構わないのだが、そういう心遣いができる人だから、私も応えたくなる。

 今回のレッスンは、彼女1人の予定だったが、もう1人PTAで仲良くなったママ友に声をかけ、プチ同窓会も兼ねようと提案した。話はトントン拍子に進み、今回はランチを兼ねたハーバリウムレッスンをすることになった。

 彼女Tさんは3回目のレッスン、声をかけたAさんは初めて。でも、レッスンの進行に決まりはなく、作業工程の説明をしたら、とにかく思うままに花材を選んでもらい、瓶に詰めていく段階で少しづつ説明や手直しをしていくのが私のやり方なので、2人とも楽しそうに話しながら花材選びをしてくれていた。

 私はと言えば、ヘルプがきたときにアドバイスをするのが主な仕事。あとは途中休憩のお茶出し、そして作業が終わったあとの片付け。誰でも簡単にできるのがハーバリウムなのだ。ただ、花材を選んだときのイメージ通りに完成させるには、少し練習が必要だが。

 レッスンでは3時間で2本作ってもらいます。初めての人は必ずと言っていいほど、たくさんの花材を入れます。でも、私はそれでもいいと思っています。それなりにキレイですから。瓶を何個か仕上げていくうちに入れる花材が減っていき、空間が美しいハーバリウムができていきます。
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