第50話 朝のラジオから

文字数 862文字

 私は朝起きたら、ほぼラジオをつけます。今日は『なるほどね』と思った話題があったのでみなさんにシェアしたいと思います。

 今朝のラジオで残間里江子さんが寂聴さんのエピソードをいくつか披露されていた。残間さんは、山口百恵さんの『蒼い時』をプロデュースされた人。職業柄、小説家の方々と親交がおありで、寂聴さんもその1人だった。
 
「なんでも話してあげるわよ」

 寂聴さんが井上荒野に言った言葉。最近、荒野さんは『あちらにいる鬼』という小説を出された。父・光晴さんと母そして寂聴さんとの三角関係を基に書いたもの。詳細が分からないので、寂聴さんに相談したときの返答が前述の言葉。荒野さんにとって家族を不幸にした張本人に相談できるなんて……関係性が普通じゃない。興味本位全開で読んでみたい本になった。

 そもそも寂聴さんが出家された理由は、作家である井上光晴さんとの不倫を清算をするためだったそう。有名な話?私は知らなかった。凡人の私に理解できないのは、光晴夫人が寂聴さんを不倫相手と知りつつお付き合いができていたこと。並の神経では、到底理解できない荒技。

「ものを書くっていうのは、銀座一丁目から八丁目までを裸で歩くぐらいの気持ちでやらないと、いいものは書けないのよ」

 山口百恵さんが、執筆をしていたころにかけられた言葉。飾らず、ありのままを書けということだろうが、私にはなかなか難しいこと。書くことにより、今までの信頼関係が崩れる危険があるからだ。寂聴さんは、プロ。裁判を起こされたこともあるらしい。私はプロじゃない。それに今の立ち位置に満足しているから、そんな博打をする勇気はない。

「妻の顔が綺麗なら、幸せなはず」

 これは残間さん自身のコメント。夫婦や家庭が不幸だと妻の顔はブサイクになっていくらしい。えー!真相は如何に。私、完全にアウトじゃん。復活は可能なの?アラ還にもなって、今さら綺麗になるとかを夢見るのは可笑しい?グサッときた。

 残間さんのコメントは、10分ほど。鋭く簡潔な物言いで、大好き。私は週に一度早起きして、聴いています。
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