第38話 ウォーキングの顛末

文字数 937文字

 久しぶりの早朝ウォーキング。夏のうちは週に数回歩いていましたが、日の出が遅くなり、私の起床時間も遅くなり(私は朝日と共に起きる人)10月は、ほとんど歩いていませんでした。

 昨夜、体重と膝の具合が数日歩いていないので気になり『明日の朝は、暗くても早起きして歩く』と誓って寝た私。(大袈裟な)気にして寝ていたのか、夏と同じ時間に起きることが出来た。(目覚まし無し)午前5時半。まだ真っ暗。夏はこの時間に歩き始めたこともあったっけ。遠い昔のような気がする。

 いつも通りの支度を終え、玄関に立ったのは6時だった。外はもう白々(しらじら)としていて、夏のスタートと同じくらいの明るさだ。ウォーキングはいつも独り。だから、街灯があったとしても暗がりを歩くのはリスクが高いと思い、明るいうちしか歩かない。夫と歩かないのは、会話がないからだと思われがちだが(それも一因)そんなことじゃない。歩幅や速度の問題、加えて自分のリズムや歩くコースが違うからだ。私のウォーキングは体力のためであって、コミニュケーション・ツールではない。

 ウォーキングは、ほぼ1時間。7時には家に戻りたい。なぜなら私のコースは生活道路の周遊だから。7時も過ぎれば車の数が驚くほど増える。現役世代の皆さまのお邪魔になってはいかん。いや、我が身が危ない。夏から秋にかけての今、歩くタイミングが掴めない。冬はラッシュアワーを外した時間に歩けば、ちょうどいい気温で歩ける。

 今朝のルートは西周りコース。一筆(ひとふで)書きのように歩く。しばらく歩いていなかったので新鮮だった。一番印象に残ったのは、金木犀(キンモクセイ)で生け垣を作っていたお宅。この時季にしか気付かないと思うが、金木犀って生け垣が出来る樹木だったんだ。玄関先に1本みたいなイメージしかなかったから。

 あと少しの場所で、唾液を誤嚥した。自分の意思では止められない(おびただ)しい咳。10メートルほど先の人が振り返る。そして数メートル先の路地を曲がった。

『違うんです。コロナじゃないんです』

そう叫びたかったが、咳が止まる気配はなかった。

 久々のウォーキングの〆がコレですよ。まったく〜。いろいろ気になる身体の衰え。気になったらその場限りにせず、少し先の自分を想像してみる。今、何をすべきかが分かると思うのです。
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