第２５話　捨てまくり祭

　夫の心無い言葉にめげることもなく、今日も元気だ朝ごはんが旨い！寒くはなったけどいい天気です。いつかは手放そうと思っていた物の数々を、今日も捨てて、捨てて、捨てまくってやるー！

　洋服のあれこれを捨てるにとどまらず、私はついに旅行で集めた海外の紙類に手を付けることにした。独身のころの物から最近の物までを。初めての海外はアメリカ・ニューヨーク。そして直近はコロナ禍ギリギリの2019年２月に行ったベトナム・ハノイ。主には地図、現地の観光案内、切符、特徴のある包装紙や袋、エアチケット、工程表、絵葉書などなど。いくつかの箱にギッシリとしまわれている。これら思い出の詰まった紙類を、バッサバッサと捨てる覚悟はあるか？私。

　とりあえず、階段下収納に恭しく積み上げられた段ボール箱を出した。もともと、時間のあるときに(いつだ？)、見返す楽しみとしておくつもりだった。夫婦二人の生活になった今がタイミングとしては悪くないが、思い出に浸る時間はまだまだ作れそうにない。とどのつまり、コレらはいつかは捨てる物。時間をかけて見返そう物なら、私のことだ全てを捨てることはできまい。そう自分に言い聞かせて処分を決めた。

　断捨離は紙類に限らず、ザックリと何を残して、何を捨てるか。空いたスペースに置くものは、どういう順序で置いたらいいか。ポンコツ頭をフル回転させた。とても１日では足りない。連日使いたいが、外出予定もチラホラ入っている。ヤル気スイッチが入っていても、晩ごはんの用意だの、風呂の掃除だのと日常の家事は外せない。そして晩ごはんが済んだころには、本日の私のヤル気スイッチも終了した。あと何日かかるだろう。

　今回の断捨離は、たぶん今までで一番大掛かりになると思う。寿命が尽きるまで片付けなくてもいいようにしたい。綺麗にさっぱりと私亡きあと残された者に、迷惑がかからないような物だけの暮らしが目標。『キレイ。サッパリ』美しい言葉だ、悪くない。

　夫の嫌味から始まった、大規模断捨離。きっかけとしては面白くないですが、頭を切り替えればタイミングはこういうものだと思ったりもするのです。