第43話 お出かけ前

文字数 876文字

 あなたは週何回メイクしますか?私は平均3〜4回。少ないですか?コロナ禍がピークのときなどは1回あったか、なんてこともありましたが、少しずつメイクを出来る日が増えて嬉しいです。

 お仕事をされている人でも、リモートになり、平日ノーメイクがあったのでは?そんな非日常な生活が、戻りつつあるような気配。アラ還専業主婦の私も、息抜きという軽い理由で外出できるようになった。家から出るなら、それなりに体裁を整えなければ。

 素っぴんではマズイ。そう思うようになったのは50代半ば辺りだっただろうか。それまではメイクをしてもしなくても、たぶん大差なかった。だが今ではメイク無しでは、とてもとても。

 私がメイクを始めたのは、高校を卒業してから。住環境が田舎だったり、母が控えめのメイクをする人だったりで、化粧品とは縁遠かった。始まりは、友人たちの影響を受けながらの自己流。当時は『ハマトラ』スタイル全盛期で、鮮やかなスカイブルーのアイシャドウを付けていたっけ。サーファーでもないのにサーファーカットをしていた時期もある。

 社会人になり、それなりに小慣れたメイクをするようになっていたが、それでも素顔とあまり変わらなかった。上の子を出産した直後は、身体の毒が抜けたようでメイクをしているような

な肌だと言われた。育児の忙しさもあって、ポイントメイクのみだったころもある。30代後半のころ鏡に映る自分を見て『私、老けないかも』と図々しく思った日々が懐かしい。

 今は、老化した顔に充分なスキンケアをしてからのメイクが欠かせない。ファンデーションの前は日焼け止めと下地クリーム、それからコンシーラー。眉はパウダーで描いてリキッドアイブロー、少しラメの入ったアイシャドウにダークブラウンのアイライン。ビューラーでまつ毛を上げてウォータープルーフのマスカラ。口紅はランチ以外では付けない。もっぱら無色のリップ。たったコレだけだが、メイクは、少し前の素っぴんだった自分を思い出させてくれる。しばらくは、やめられないだろう。

 ただいま、気持ちを上げてくれるメイクにハマっています。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み