全てが終わって

文字数 3,230文字

これで全てが終わったのね……もうガイダンスもやっちゃったし。

これから私たちのすべきことって、いったいなんだろう。

総裁は「乙女のたしなみ・テツ道」って言ってるけど……。

そうよね。もう終わってしまったものね……。

このトークメーカー版の書籍化も終わっちゃった。すごく著者さんがんばってたけど、これでもう終わりかも。

ふつうは運営さんとか通してから書籍化するのに、勝手にセルフパブリッシングで出してしまいましたものね……。メチャメチャ手間かかったと言うけど、たしかにこの吹き出しノベルの書籍化は骨が折れそうですわ。
でも図版とかさらに追加してよくなってるー。AmazonKindleStore鉄道部門で一時1位にもなれたしー。
みなさんのアツい支援のたまものですよね。ほんと。
私たちの冒険、書籍でも楽しんで貰えると思えば嬉しいけど……。寂しいものですね。
また来年に向けてがんばるしかないですよ!!
御波はそう言うが、みんな溜息をついている。


そう、この話は、第18回JAM国際鉄道模型コンベンション出展の話としては、終わってしまったのだ。

でも、楽しかったね。
著者さん無理してたけど、でも無理するのもわかる気がするなあ。

あんな楽しいコトって、そうそうないもの。

著者さんいろいろあっても、とても幸せだったと思う。

だからあんな無理したんだよ。

何にでも終わりはある、のかもしれません。

一区切りですけど、正直、寂しくはありますわ。

すごくステキなこのサイトに出会えて、私たちも楽しかったですわ。

これで、終わりか……。

最後にガイダンスしたけど、『クイズ・ミリオネア』ネタなんで20年近く前のネタやって誰も付いてこれなかったよね……。当然だけど。というか著者なんでそれに気付かないんだよ……。

ちょっとやり過ぎもしてたわよね。ここらへんが限界なのかなあ。
ところでさ、誰か一人足りない気がしない?
そういえば、いつもよりなにか穏やかというか静かというか、しゅんとしちゃってますわね。私たち。
そりゃ、これで終わりなんだもの。しょうがないよー。
そうかもしれませんよね。……楽しかったんだけどなあ。
あれ、なんか、眼になにかあふれてきた。
ぼくもです。あれ、眼に汗かいちゃってるのかな。
それは、おそらく『涙』ですよ。『別れの涙』ですわ。
これ、なんだろう……『涙』? 私、泣けるんだ……。
いまさら『えばんげりおん』ネタしても、寂しくて泣けてくるのはどうにもならないよー。もっといろいろお話ししたかったよー!
そうですわね……胸が切なくて、辛いですわ……。
ほんとうに、終わっちゃうんだ……。
いつのまにか、みんな泣き出していた。


嗚咽の声が響く。

そして、部室が嗚咽の合唱で満たされた。
えうっ、えうっ……!
みんなで泣いている。
……ちょっとまって!
総裁、いつの間に一緒に泣いてるんですか! さっきまでいなかったのに!
ぬ? 諸君たちこそ何故泣いておるのだ? ワタクシももらい泣きしてしてしもうたのであるが。
えっ、だって、この話、本当に終わりだと思って……。
終わる? ナニが終わるのだ?
だ、だって……この鉄研でいずトークメーカー版が終わるって。ヒドいッ。
終わる?
そうですよ! これで終わっちゃうんだって……。
……そんなこと、誰が言い出したのだ?
???? えっ、だって、もう書籍化もすんで……。
うぬ?
総裁、ほんとにわかんないんですか?
わかるもなにも、我々の『テツ道』はむしろこれからであろう?
いや、それはそうだけど、このトークメーカーでの連載は……。
著者もワタクシもそんなこと聞いてはおらぬのだが……どこでそういう話が?
えええっ!
それより、これを見るのだ。2017年9月21日発売のこの雑誌を。
鉄道模型雑誌『RM MODELS(アールエムモデルス)2017年11月号(267)』ですわね。

新しい号が出たんですね。

これのここを見るのだ。
えええっ! 「オリエント・パシフィック・エクスプレス」の記事が!
合作者としてうちの著者の名前が載ってる!! ヒドいッ!!!
これ、JAM国際鉄道模型コンベンションで走らせたんですよね。たしかにJAMに向けて奇車製造さんと一緒に作ってましたね。
最後尾の展望車作成、アイディア出しとかアツかったよねー。結局展望車にステンドグラス付きの隔壁作るのやったよねー。あと牽引機パシナのオリエントエクスプレス専用機化のためのデザインもやってたねー。
パシナのボイラの所の金線のまっすぐ綺麗に通った姿はシビれますわ! ああしたほうがカッコいいというアイディア出しもなさったのですわね。
オリエントのエンブレムがないから北斗星北海道車のエンブレムを代用したのとか、いろいろありましたね。
スカイツリーを途中で見て模型のロケハンして、そのあと模型撮影をしたんですよね。ヒドいッ。
あれはすごかったなー。奇車製造@1186Expさん | Twitter の力作でしたねー。
ところが! なのである。諸君、我々の「鉄研でいずトークメーカー」書籍版には、なんとこのオリエントパシフィックエクスプレスの制作記事の項目がまるでないのだ!
ええええっ!!! ……ほんとだ!
スルーしちゃってる! ひ、ヒドいッ!
例によってこれもワタクシとミエ君で検討を重ねたのであるが、いかんせんこれが2017年3月の事であるだけに、記憶が途切れておったのだ!
そこでミエさんと総裁、なんで照れてるんですかー。イミわかんないですよー。
しかし! これがRMM誌に取り上げられた以上、これをこのトークメーカー版「鉄研でいず」でもスルーは出来ないのである!
特別扱いに近く掲載されてますものね。しかもこれ、AFP(フランス通信社)の記事にもなりましたし。
さふなり。まだまだ書くべきコトはあるのだ! 断じてここで終わるわけにはいかぬ! おわらせはせんぞ! なのであるのだ!
総裁相変わらず血圧高そうだなー。
それに雑誌掲載の栄誉に至れなかった、まぼろしの我が北急電鉄オリエントエクスプレスの展望車もあるのだ。このための幾多の工作上の冒険のエピソードを語らずに終わることは、とうてい出来ぬというものなり!
そうかもしれませんわねえ。突貫工事で作ったとはいえ、これのリメイクのこともやりたいですわねえ。
なおかつ! プロの琴線に触れた奇車さんのオリエントを見ていて、ワタクシもシードがはじけてこんなものを作っておった!
これは周遊列車「あまつかぜ」の先頭車の3Dパースじゃないですか。いつの間にこんなものを。
というかその隣は、まさか!! オープンデッキ付き!
さふなり。「あまつかぜ2」の開発をはじめてしもうたのだ……。
ひいいい! 著者さん年36冊刊行計画なのにこんなコトしてる暇ないですよ!
それは著者の問題なり。作るのはワタクシ総裁であるから問題ないのだ。
そ、総裁、自分が「非実在女子高校生」だってこと、忘れてません……?
ゆえ、工作ネタも、また記さねばならない冒険もまだまだあるのだ。

よって、ここから第2部に突入、さらなる工作記シリーズの充実を図らんと欲すのだ。

本日天気明朗なれど波高し! 各員一層奮励努力せよ! なのである!

というわけで、このお話、続いてしまうんですのね……。
さふなり。他に道はないのだ。
なんか、悪乗りが過ぎます! ヒドいッ!
ゆくぞ! さらなる出撃あるのみ! 安逸に鎮守府でボーキサイトを消費していては得られぬものを手に入れるために、今こそ再び抜錨の時であるのだ!
まぁた『艦これ』が混じってる……ヒドいッ!
というわけで2部の連載を始めてしまいました……。

よろしくおねがいします。

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登場人物紹介

長原キラ ながはらキラ:エビコー鉄研の部長。みんなに『総裁』と呼ばれている。「さふである!」など口調がやたら特徴ある子。このエビコー鉄研を創部した張本人。『乙女のたしなみ・テツ道』を掲げて鉄道模型などテツ活動の充実に邁進中。

葛城御波 かつらぎ みなみ:国語洞察力に優れたアイドル並み容姿の子。でも密かに変態。しかしイマジネーション能力は随一。


武者小路詩音 むしゃのこうじ しおん:鉄研内で、模型の腕は随一。高校入学が遅れたので、実は他のみんなより年上。鉄道・運輸工学教授の娘で、超癒し系の超お嬢様。模型テツとしての腕前も一級。


芦塚ツバメ あしづかツバメ:イラストと模型作りに優れた子。イラストの腕前は超高校級。「ヒドイっ」が口癖。


中川華子 なかがわ はなこ:鉄道趣味向けに特化した食堂『サハシ』の娘。写真撮影と料理が得意。バカにされるとすぐ反応してしまう。

鹿川カオル かぬか カオル:ダイヤ鉄。超頭脳明晰で、鉄道会社のダイヤをアルバイトで組んでしまうほどの『ダイヤ鉄』。プロ将棋棋士を目指し奨励会所属。王子と呼ばれるほどハンサムな女の子。電子回路やプログラミングが得意。

田島ミエ たじまみえ:総裁の古くからの友人。凄腕の模型テツ。鉄研のみんなと一緒に大洗などを旅行したものの、関西在住で滅多に会えない。なおかつその実像は不明。

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