第45話 グッドモーニーング、浅草橋!

文字数 2,631文字

2日目、0900時から配信再開である。参加の皆の日程もはじまる。これを寝坊して失敗するわけには行かぬ。なにげにプレッシャーがかかる。


ゆえ、「グッドモーニーング!」とdiscordに書き込めたときの気分はホッとしたものであった。

グッドモーニング・ベトナム、って1987年の映画じゃないですか。私達が知ってるわけないですよ。なにやってるんですか。私達は平成生まれですよ。
ほんとそうは思えなくてひどいっ。
名作なのだがのう…。
総裁背中のチャックおろしてください。きっと中に昭和のおっさんがいるんですよ。
んなわけはねいのだ。
もー。また話が脱線しましたよ。脱線ガードレールつけないと駄目ですよほんと。
はじまたー!!
テレビ局みたいなオープニングまたやったんですか。ほんと変なところに凝るなあ。
でもこういうのって楽しいと思いますわ。せっかくなんだから、できうることはやったほうが素敵ですわ。
その後は普通にOP曲ムービーか。でもだいぶ聞き慣れてきましたね。リズムも出てきた感。
あ、浅草橋って波野さんがいるとこですよね。
さふなり。ワラさんは横浜、ワタクシと著者は厚木。3箇所を結んでのリモート開催であるのだ。
IT技術に感謝ですね。ほんと。なければとてもこんなことできない。
扉出しも手動であった。これ、テロップミスで1回出すことができなかったのが恨みであるのだ。
そんなことが。
ナミノフの「おはようございます」でこの日最初のアクティビティチェックがはじまった。要領もなれてきてスムースになってきた。
こうやって得られた知見を活かすためにも、次回開催にはリモートの要素を追加したくなりますわね。まだどうしたらいいのかさっかり想像も付きませんけど。
ナミノフには閉会後いろいろなアイディアが浮かんでおるようだ。さすがアイディアマンであるのだ。そしてこのNovelJamオンライン、可能性を広げたものにもなれそうである。
2日目午前中の主役はアートディレクターの杉さん、杉浦昭太郎さんである。実際現役バリバリ、おそらく我々の日常で彼の作品を目にしない日はないかもしれぬというほどの凄腕デザイナー。今回はデザイナーの人選にも大きく尽力してくださった。まさにこのNovelJamの要石になってくれた。
もともとうちの著者さんが編集でNoveljam参加したときに組んだデザイナーさんですよね。そこで衝撃の事実、なんとうちの著者の商業出版時代の読者であることが判明したんですよね。
うちの著者ビビっておった。えい、自覚が足りぬ自覚が。情けなや…。
でもほんと、大勢の読者さんに支えられてここまでこれたのですわ。感謝しなければなりませんわね。そのためにもまたがんばらないといけないですわね。
さふなり。しかしこのノベルデイズにこうしてレポを書くのに疲れて今日3時間も昼寝こいたのだ我が著者。えい、軟弱者め。
吹き出しノベルは書くの疲れますよ。その割には読んでもらえないし。マネタイズもしにくい。ひどいっ。
誰かがこれから吹き出しのベルは流行るって前に言ってたけど、さっぱりそんな感じしないもん。ひどい。
杉さん真面目に語るんだけどポイントポイントでクスリと来ること言うのが素敵だよねー。
そこが才気煥発の所以であるのだ。
デザイナーのプロフィール紹介をする杉さんである。その紹介の端々にデザイナーとしての鋭敏な感性、高いスキルを感じさせる。ホント流石であるのだ…。
そして過去のNovelJam作品の表紙を見ながら語るのだ。
えっ、てことは…。
さふなり。うちの著者が付け焼き刃で参加したのも評されてしまう!!
ひいい! あれダメダメですよ!! はずかしい!! ひどいっ!!
とはいえそれを逃げてはならぬのだ。


表紙デザインについての精密な意図とそのための手段の分析が続く。実にこれらも勉強になるぞよ。

どれもいい表紙ですよね。素敵だ。これがつくことがNovelJamをNovelJamにしてる大きな要素ですね。
さふであるのだ。
これも花びらと桜の写真を使って奥行きを演出するとか、じつに素敵なデザインですわ。
ジャケットに魅力があるよねー。
これも色々凝ってて、作品に引き込む力があるなー。
フォントを思いっきり変形させたり普段使わないもの使ったりして、ほんとアイディアにあふれててひどいっ。
ひどくはなかろうに…。
他にもいろいろな表紙を見ていくのだ。
多彩だなー。見てるだけで楽しいですよね。
真ん中の「マイスイートホーム」杉さんに言わせれば微妙にバランス悪いらしい。でもそれはあえて狙った効果だなのだ。…なんと奥深い…。
ほんとそうですよね。ひどいっ。
でもこの一番右の表紙、これってー。
そう、これが我が著者がやった「付け焼き刃」なのである。
うっ、駄目じゃないですか。これ、デザインと言うよりただの配置ですよ。ひどいっ。
「帰りゃんせ」これ普通のフォントで普通に入力しただけじゃないですか。

縦書きフォントじゃないうからあちこち変な隙間が空いちゃてる。

せめてそれを埋めるカーニングぐらいしてください。ひどいっ。

タイトル字数も少ないんだから、ちゃんと一文字一文字バラして並べ直してもいいじゃないですか。

それぐらいしましょうよ。というかしてください、ひどいっ。

フォントもフリーフォントでもエモいフォントあるんですからそういうの使いましょうよ。

探せばちゃんとあるんですから。ひどいっ。

それに帯の文句も字数使いすぎです。もっと端的に絞りましょうよ。

タイトルの視認性向上とかまだまだできることいっぱいあったじゃないですか。もー! ひどいっ。

うぐう、付け焼き刃とはこういうことであったのだ…。

だがしかし我が著者はこのときこの検討を「公開処刑になっちゃうよ」と弱音を吐いていた。

実にけしからん!!もっとしっかり検討してもらえる大事なチャンスだったのに!!ええい、鉄研制裁であるのだ! このNovelJamの意義を理解しておらぬぞ! そこになおれ!!


でもほんと、Noveljamの表紙デザインって、どんどん発展していったのがよくわかりましたね。

もう「どれも見方を変えれば一等賞なんですよ」の波野さんの言葉がそのままです。

結局あとはデザインだけでなく、本としての全体の希求力の問題になってきてるんですから。

まさにそうなのだ。レベルが上っていくのは回を重ねる上で実に良いことであるのだ。
でもあれ、次のコーナーは? ええっ、放送部企画ってなんですか? 嫌な予感が!!
つづく!!
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登場人物紹介

長原キラ ながはらキラ:エビコー鉄研の部長。みんなに『総裁』と呼ばれている。「さふである!」など口調がやたら特徴ある子。このエビコー鉄研を創部した張本人。『乙女のたしなみ・テツ道』を掲げて鉄道模型などテツ活動の充実に邁進中。

葛城御波 かつらぎ みなみ:国語洞察力に優れたアイドル並み容姿の子。でも密かに変態。しかしイマジネーション能力は随一。


武者小路詩音 むしゃのこうじ しおん:鉄研内で、模型の腕は随一。高校入学が遅れたので、実は他のみんなより年上。鉄道・運輸工学教授の娘で、超癒し系の超お嬢様。模型テツとしての腕前も一級。


芦塚ツバメ あしづかツバメ:イラストと模型作りに優れた子。イラストの腕前は超高校級。「ヒドイっ」が口癖。


中川華子 なかがわ はなこ:鉄道趣味向けに特化した食堂『サハシ』の娘。写真撮影と料理が得意。バカにされるとすぐ反応してしまう。

鹿川カオル かぬか カオル:ダイヤ鉄。超頭脳明晰で、鉄道会社のダイヤをアルバイトで組んでしまうほどの『ダイヤ鉄』。プロ将棋棋士を目指し奨励会所属。王子と呼ばれるほどハンサムな女の子。電子回路やプログラミングが得意。

田島ミエ たじまみえ:総裁の古くからの友人。凄腕の模型テツ。鉄研のみんなと一緒に大洗などを旅行したものの、関西在住で滅多に会えない。なおかつその実像は不明。

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