第36話 よもやよもやの針路転換

文字数 2,400文字

うむ。いつのまにかまた例によって数ヶ月経ってしもうた。
もー。ひどすぎますよ! 皆さん前の話がなんだかわかんなくなってますよ!
さふであろうさふであろう。これも我が著者が怠惰なのがいかん。著者が悪い著者が。
でもなんなんですか?これ。
うむ。我が著者の遺伝子の弱さと例の創作に関する話を一休みして。今度開催されるNovelJam2021onlineに我らも参加せむと思いけるのだ。
まあ。わたくし、あの文芸創作者として憧れの創作の奇祭ともいうべきイベントへの参加、ずっと夢見てましたわ。限られた時間でお題を知らされてから一気に数日の会期でオリジナル創作作品を書き、電子書籍として発刊、さらには紙書籍に仕上げる小説版ハッカソン。大変興味深くいつも拝見しておりました。
ライブ・パブリッシング、あるいは、小説ハッカソン

NovelJam(ノベルジャム)とは、「著者」と「編集者」と「デザイナー」がリアルに集まってチームを作り、ゼロから小説を書き上げ編集・校正して表紙を付け「本」にして販売までを行う『短期集中型の作品制作・販売企画』です。ジャムセッション(即興演奏)のように、参加者が互いに刺激を得ながらその場で作品を創り上げていきます。

NovelJam(ノベルジャム)は、NPO法人HON.jpの登録商標です(登録番号6115964号)。

https://www.noveljam.org/about/what-is-noveljam/ HON.jp公式ページより

詩音ちゃんでもなんで参加できなかったのー? もう2017年から2018年、2018年秋、2019年と4回も開催されているのに。 
くやしいのですが、わたくし、身体が健康ではないので、泊まり込みであの日程をこなすのは難しいのです……。それに父を心配させてしまいますわ。
鉄研旅行への参加は許してもらえたのにー?
あのイベントは文系トライアスロンのような過酷さがあるのです。わたくしにはとてもとても。
さふなり。だがしかし! ワタクシは我が著者をして情報収集させ、ついに掴んだ。


詩音くん! ついにNovelJamに君も参戦できるぞ!

どういうことでしょう?
2021年開催の今回は完全オンライン開催であるのだ!

第5回のNovelJamをいつやるか。悩み続けた結果、それは今なのだという結論に至りました。
しかし今はまだ、新型コロナウィルス感染症予防が重要な時代。不用意に人が集まることはできません。
そこでOnlineで開催することとしました。

以下の各要項をご確認の上、出場を決意した方からどんどんお申し込みください。


NovelJam 2021 Online 開催のお知らせと参加者の募集 | NovelJam - NPO法人HON.jp より

ええっ、マジですか! ひどいっ。
まあ!
詩音くんも自宅から参戦できる! これなら体の負担も小さい。移動も宿泊も必要ないのだ。
でもそれであの素敵なイベントをまた盛り上げることはできるのでしょうか……。オンラインでは隔靴掻痒になったりするのでは。それに一同に会して実施する一体感は得られるのでしょうか。わたくし心配ですわ。
そこはワタクシ、著者に知恵を与え、一計を案じたのだ。

今回著者はこれまでの執筆者・編集者・デザイナーさらには観戦者として毎回参戦してきた中でついにスタッフ参戦となるのだ。ゆえワタクシは著者を動かしてNovelJamの盛り上げに参加するのだ。

うっ、嫌な予感しかしない……ひいいい。
ゆえ、鉄研水雷戦隊の諸君にも支援作戦に参加してもらう!!
また強引な。大丈夫なんですか。
大船に乗ったような順調な作戦遂行はすでに確実なり。
大船(おおふな)?
大船といえば相模線205系500番代の横コツR12編成Mユニット2両とR13編成4両の製造工場……。
またわけわかんない連想で話を脱線させないでください。

で、著者さん、スタッフで何するんですか?

今回のNovelJamはyoutube配信をするのでその配信の技術さんをやるのだ。
ええっ、できるんですか?
ワタクシはやらせることにした。
心配だなあ……。
これも詩音くんの夢を叶えるためなり。

そもそも詩音くんは我が鉄研部誌の編集長もやってくれるほど創作出版に関心が強く、そしてNovelJamに憧れていたのだ。そして我が鉄研部誌も2号まで刊行できておる。次は3号。3号以上続けば雑誌は一人前ともいえる。あともう少しなり。そこまでこぎつけたのも詩音くんの尽力あればこそ。

恐縮ですわ。毎回皆さんの協力があったからで、わたくしはそのお手伝いをしただけです。
ああああ、その包容力、さすが詩音ちゃん鉄研の正規空母だよー! また胸で充電させて!
御波ちゃん変態だよそれじゃ。誤解を招くよ。
まさにこれぞ我が鉄研の弥栄なる日常なり。
話がまた進まなくなりましたよ。で、またその準備から参戦までの話するんですね。
さふであるのだ。


今年はビッグサイトでの鉄道模型展示、国際鉄道模型コンベンション(JAMコン)はオリンピックのために開催されない。ビッグサイトがオリンピックで使えないのだ。


ゆえ、我ら鉄研水雷戦隊の今年の夏イベ、甲作戦はこのNovelJamなのだ!

意味なく艦これみたいに言わないでください。ひどいっ。
よいではないかよいではないか。


我が鉄研の技術力を奮ってNovelJamを成功に導くのだ!

えー!!
いやなのか?
ええよー!!
ズルっとコケる鉄研全員。
ともあれ、鉄研NovelJam運営支援作戦、「の」号作戦発動なのだ。各艦抜錨、出撃のときぞ!
かくしてエビコー鉄研のNovelJam運営支援作戦が開始されたのである。


次ページへ続く!!

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登場人物紹介

長原キラ ながはらキラ:エビコー鉄研の部長。みんなに『総裁』と呼ばれている。「さふである!」など口調がやたら特徴ある子。このエビコー鉄研を創部した張本人。『乙女のたしなみ・テツ道』を掲げて鉄道模型などテツ活動の充実に邁進中。

葛城御波 かつらぎ みなみ:国語洞察力に優れたアイドル並み容姿の子。でも密かに変態。しかしイマジネーション能力は随一。


武者小路詩音 むしゃのこうじ しおん:鉄研内で、模型の腕は随一。高校入学が遅れたので、実は他のみんなより年上。鉄道・運輸工学教授の娘で、超癒し系の超お嬢様。模型テツとしての腕前も一級。


芦塚ツバメ あしづかツバメ:イラストと模型作りに優れた子。イラストの腕前は超高校級。「ヒドイっ」が口癖。


中川華子 なかがわ はなこ:鉄道趣味向けに特化した食堂『サハシ』の娘。写真撮影と料理が得意。バカにされるとすぐ反応してしまう。

鹿川カオル かぬか カオル:ダイヤ鉄。超頭脳明晰で、鉄道会社のダイヤをアルバイトで組んでしまうほどの『ダイヤ鉄』。プロ将棋棋士を目指し奨励会所属。王子と呼ばれるほどハンサムな女の子。電子回路やプログラミングが得意。

田島ミエ たじまみえ:総裁の古くからの友人。凄腕の模型テツ。鉄研のみんなと一緒に大洗などを旅行したものの、関西在住で滅多に会えない。なおかつその実像は不明。

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