第43話 救急車を呼ぶ基準
文字数 1,884文字
皆さんは、自分の家族がどんな状態であったら、救急車を呼ぶべきか?分かりますか?
例えば、
意識がないとか、
泡を吹いて倒れたとか、
大量に出血して血が止まらないとか、
こうした場合は、救急車を呼ぶべきであることは誰でも分かると思います。
では、次のような場合はどうでしょうか?
普段、足腰は悪いが、なんとか立って歩くことができていた祖母。
ある朝、起きてみると、だるいと言い、手を貸しても立って歩くことができなくなっていた。なんだかいつもよりぼんやりとしており、どうも様子がおかしい。
しかし、意識はあり、声をかければちゃんと反応するし、会話もできる。足腰含めて、どこかが痛いとか、そういったこともない。
この場合、どうでしょうか?
皆さんは、救急車を呼びますか?
おそらく、ほとんどの方が、救急車を呼ぶことをためらうと思います。
少し様子を見てみようとか、
行けそうなら受診に行こうか?とか、
そんな感じだと思います。
何年も前の話ですが、同じような症状が自宅で出た御利用者がおられ、私の勤め先にご家族から連絡がきました。
『どうも、いつもと様子が違うみたいだけど、どうすれば良いでしょうか?』
そんな連絡でした。
結論から言います。
一緒に暮らしており、最も長い付き合いであるご家族の皆さんから見て、『いつもと明らかに様子が違う』のであれば、
すぐにでも救急車を呼んでください。
意識があるとかないとか、はっきり緊急事態であるか?判断ができなくても構いません。
すぐにでも救急車を呼んでください。
今は大丈夫でも、数分後、どうなっているか分からないからです。
私が介護業界に飛び込んでから、感じているのですが……救急車を呼ぶことに対して、躊躇する人がかなり多いです。
気持ちは分からないでもないです。
メディアで時折、救急隊の特集が組まれ、非常に忙しくされていることなどが報道されていますし、なにより、
ピーポーピーポー
という大きなサイレンの音や、赤色灯などから、なんとなく『呼ぶことが怖い』というイメージがあります。
それは、分かります。
分かるのですが。
皆さんが想像しているよりも、
簡単に人は死にます。
どうなんだろう?と迷っているその数分で、何かが変わる可能性もあるのです。
明らかに原因がはっきりしていたり、単なる風邪であったり、ちょっと足が痛いなど、そうした場合を除いて、
原因不明で、明らかにいつもと様子が違う
のであれば、すぐにでも救急車を呼んでください。
それから、もう一点、皆さんにお願いがあります。
判断に迷った時、お世話になっている介護施設やケアマネに『どうしたらいいでしょうか?』と連絡をされる方が一定数いらっしゃいますが、
介護士やケアマネは、医療関係者ではありません。
普段からお世話になっているから頼りたい、
相談したいという気持ちは理解できますし、そう思っていただけるのもありがたいのですが、残念ながら、適切な判断ができるか?と問われると、正直、難しいです。
介護士やケアマネは、病気を診断しているわけでも、薬を処方しているわけでもありません。
確かに、一般の方々よりは、病気等に関して知識があるかもしれません。
しかしだからといって、電話越しに症状を聞いて、それがなにか分かるか?と問われれば、ノーです。
先述の、連絡をくださったご家族は、二言目にはこう言いました。
『かかりつけ医へ連絡したら、救急車を呼んでくれと言われたが、そういう風には見えない。いつも見ている皆さん(介護士)に聞きたい』
と言われました。
はっきり言います。
医師の判断に従ってください。
私たち介護士に連絡する必要はありません。
きっと、初めて救急車を呼ばなければならない場面に遭遇したら、誰しもパニックになると思います。
誰かを頼りたいと思う気持ちも分かります。
ですが、勇気を出して、119を押してみてください。
対応してくれる方は、怖くありませんし、親身になってくれると思います。
何度も何度も、救急隊の皆さんにお世話になっている介護士が保証します。
※もし、どうしても判断に迷うような状態であれば、#7119へかける、又は、地域の医療センターへ相談するなど、医療機関へ連絡してみてください。
もう一度言います。
私たち介護士は、医療従事者ではありません。
普段の御利用者の様子や、今までの経験から、〇〇ではないか?と推測することはできるかもしれませんが、医療の専門家ではない人間が、勝手に予測しているだけです。
そこに正確性はありません。
かかりつけ医から指示があるにも関わらず、介護士に判断を仰ぐなど、絶対にやめてください。
よろしくお願いします。
届け介護士の声。
例えば、
意識がないとか、
泡を吹いて倒れたとか、
大量に出血して血が止まらないとか、
こうした場合は、救急車を呼ぶべきであることは誰でも分かると思います。
では、次のような場合はどうでしょうか?
普段、足腰は悪いが、なんとか立って歩くことができていた祖母。
ある朝、起きてみると、だるいと言い、手を貸しても立って歩くことができなくなっていた。なんだかいつもよりぼんやりとしており、どうも様子がおかしい。
しかし、意識はあり、声をかければちゃんと反応するし、会話もできる。足腰含めて、どこかが痛いとか、そういったこともない。
この場合、どうでしょうか?
皆さんは、救急車を呼びますか?
おそらく、ほとんどの方が、救急車を呼ぶことをためらうと思います。
少し様子を見てみようとか、
行けそうなら受診に行こうか?とか、
そんな感じだと思います。
何年も前の話ですが、同じような症状が自宅で出た御利用者がおられ、私の勤め先にご家族から連絡がきました。
『どうも、いつもと様子が違うみたいだけど、どうすれば良いでしょうか?』
そんな連絡でした。
結論から言います。
一緒に暮らしており、最も長い付き合いであるご家族の皆さんから見て、『いつもと明らかに様子が違う』のであれば、
すぐにでも救急車を呼んでください。
意識があるとかないとか、はっきり緊急事態であるか?判断ができなくても構いません。
すぐにでも救急車を呼んでください。
今は大丈夫でも、数分後、どうなっているか分からないからです。
私が介護業界に飛び込んでから、感じているのですが……救急車を呼ぶことに対して、躊躇する人がかなり多いです。
気持ちは分からないでもないです。
メディアで時折、救急隊の特集が組まれ、非常に忙しくされていることなどが報道されていますし、なにより、
ピーポーピーポー
という大きなサイレンの音や、赤色灯などから、なんとなく『呼ぶことが怖い』というイメージがあります。
それは、分かります。
分かるのですが。
皆さんが想像しているよりも、
簡単に人は死にます。
どうなんだろう?と迷っているその数分で、何かが変わる可能性もあるのです。
明らかに原因がはっきりしていたり、単なる風邪であったり、ちょっと足が痛いなど、そうした場合を除いて、
原因不明で、明らかにいつもと様子が違う
のであれば、すぐにでも救急車を呼んでください。
それから、もう一点、皆さんにお願いがあります。
判断に迷った時、お世話になっている介護施設やケアマネに『どうしたらいいでしょうか?』と連絡をされる方が一定数いらっしゃいますが、
介護士やケアマネは、医療関係者ではありません。
普段からお世話になっているから頼りたい、
相談したいという気持ちは理解できますし、そう思っていただけるのもありがたいのですが、残念ながら、適切な判断ができるか?と問われると、正直、難しいです。
介護士やケアマネは、病気を診断しているわけでも、薬を処方しているわけでもありません。
確かに、一般の方々よりは、病気等に関して知識があるかもしれません。
しかしだからといって、電話越しに症状を聞いて、それがなにか分かるか?と問われれば、ノーです。
先述の、連絡をくださったご家族は、二言目にはこう言いました。
『かかりつけ医へ連絡したら、救急車を呼んでくれと言われたが、そういう風には見えない。いつも見ている皆さん(介護士)に聞きたい』
と言われました。
はっきり言います。
医師の判断に従ってください。
私たち介護士に連絡する必要はありません。
きっと、初めて救急車を呼ばなければならない場面に遭遇したら、誰しもパニックになると思います。
誰かを頼りたいと思う気持ちも分かります。
ですが、勇気を出して、119を押してみてください。
対応してくれる方は、怖くありませんし、親身になってくれると思います。
何度も何度も、救急隊の皆さんにお世話になっている介護士が保証します。
※もし、どうしても判断に迷うような状態であれば、#7119へかける、又は、地域の医療センターへ相談するなど、医療機関へ連絡してみてください。
もう一度言います。
私たち介護士は、医療従事者ではありません。
普段の御利用者の様子や、今までの経験から、〇〇ではないか?と推測することはできるかもしれませんが、医療の専門家ではない人間が、勝手に予測しているだけです。
そこに正確性はありません。
かかりつけ医から指示があるにも関わらず、介護士に判断を仰ぐなど、絶対にやめてください。
よろしくお願いします。
届け介護士の声。