第12話 送迎業務

文字数 894文字

デイサービスなどの介護事業所では、御利用者を送り迎えをする『送迎業務』があります。
皆さんも、街中で見かけたことがあるのではないでしょうか?

そんな送迎業務について、お伝えします。

そもそもの話ですが、送迎業務でハンドルを握っているのは介護職員であることをご存知でしょうか?

大規模な法人、施設では、送迎業務担当の職員がいる場合もありますが、基本的には、介護職員が送迎業務を担っています。

細い路地の先に自宅がある場合や、
足腰の悪い方を送り迎えするため、通常、入る必要のないような、自宅敷地内の玄関前まで車を移動させることもあります。

また、ご家族の仕事や予定によって、送迎時間が指定されているため、時間も気にしながら運転しなければなりません。


つまり、相当な運転技術が求められます。


ところが、介護職員になる際の資格や必要技術として、『運転に関する項目』はありません。
あったとしても、普通免許を持っているか?程度の確認くらいです。

当然のように、人の命を預かるハンドルを握らされるのです。

時折、『介護施設の車が事故を起こした』というニュースを目にしますが、決して、他人事ではないと感じています。

朝早い時間から出勤し、ハンドルを握ることもあります。
慣れない道を運転しなければならないこともあります。

利用されているご家族の皆さん、
当たり前のように『送迎があるもの』と認識されているかもしれませんが、例えば、5分10分遅れた程度で、『遅い!!』と怒らないで欲しいです。



介護職員は、プロのドライバーではありません。


介護職員の仕事は、介護をすることです。
細心の注意を払い、緊張感を持ち、なんとか時間通りになるよう、迷惑をかけないよう、運転しています。

もし、どうしても、この日だけは遅れられては困る!ということがあれば、前もって、その理由を職員に伝えてください。
職員を焦らせ、事故を起こしてしまった時、1番危険なのは、同乗している誰かの家族であり、あなたの家族です。

もちろん、ハンドルを握っている介護職員が1番の責任者ではありますが……
もう一度言います。

介護職員は、プロのドライバーではありません。


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