第32話 勤務時間
文字数 1,337文字
介護士と聞くと、皆さんは夜勤ありの不規則勤務、というイメージがあると思いますが……
施設によって、勤務時間が異なっているということはご存知でしょうか?
二交代制か、三交代制かで、夜勤の時間が違う、という話はよく聞きますが、それとは全く別の話があります。
例えば、『日勤』という仕事は、それぞれの施設によって、8:00〜の場合と、8:30〜の場合と、8:45〜の場合と……など様々です。
例えば、『遅番』という仕事は、9:30〜の場合と、10:00〜の場合と、10:30〜の場合と……など、これも様々です。
朝の1時間、終業の1時間がかなり大きいことは、仕事経験のある方ならよく分かると思います。
何故、このようなことが起こるかというと、端的に言えば、それぞれの施設にいる御利用者(お年寄り)が違うから、です。
特に、送迎業務のある施設、事業所の場合は、迎え時間、送り時間を御利用者(家族)の都合に合わせる必要があるので、それに対応するべく、職員を配置しなければなりません。
実際、私の勤めている会社でも、何度か勤務時間の変更がありました。
同じ法人内の異動であっても、そのたびに勤務時間が変わるという話もよく耳にします。
不規則勤務であることは承知していても、途中で勤務時間が変わり、それに合わせて自分の生活リズムも変えなければならないというのは、なかなかのストレスです。
また、勤務時間に関して、それぞれの施設によって『申し送り』の時間が設定されているか否か、という違いもあります。
申し送りというのは、一般的に言うところの『引き継ぎ』のようなものでしょうか?
それぞれの時間を受け持った職員にしか分からない情報が出てしまうため、それを補うため、次の時間を受け持つ職員へ、引き継ぎが必要となります。
ところが、この『申し送り』の時間が設定されていない施設があるのです。
例えば、
夜勤者→7:00終業
早番→7:00始業
などの場合です。
こうなると、早番は7:00に間に合うように出勤するため、業務自体は7:00〜となりますが、夜勤者は7:00に業務が終わっているため、7:00には帰ることになります。
申し送りはいつするの?
という話になります。
結論から言うと、サービス残業扱いです。
こうした勤務が組まれていると、多くの場合、夜勤者が残り、早番へ申し送りをしてから帰る、という形になります。
タイムカードを切ってから、申し送りをしている、なんて話も聞いたことがあります。
これを解消するため、30分ずつズラして、シフトが組まれている施設もありますが……
そもそも、基本的には御利用者に合わせた勤務時間に設定されているため、『申し送りをするために』勤務時間を変更する、ということは、難しい現状もあります。
介護業界は、御利用者やそのご家族のためにあるものですので、まず、そこに合わせる、というのは当然の思考かもしれませんが、毎日、必ず職員が残業を行っている、という状況は変えるべきだと私は思います。
『御利用者やご家族のため』
それは重々承知していますが、そこで働く職員のために、
できないものはできない、
対応できないものは対応できないと、
介護業界の経営陣や、ご家族の皆さんにも、理解していただけると幸いです。
届け介護士の声。
施設によって、勤務時間が異なっているということはご存知でしょうか?
二交代制か、三交代制かで、夜勤の時間が違う、という話はよく聞きますが、それとは全く別の話があります。
例えば、『日勤』という仕事は、それぞれの施設によって、8:00〜の場合と、8:30〜の場合と、8:45〜の場合と……など様々です。
例えば、『遅番』という仕事は、9:30〜の場合と、10:00〜の場合と、10:30〜の場合と……など、これも様々です。
朝の1時間、終業の1時間がかなり大きいことは、仕事経験のある方ならよく分かると思います。
何故、このようなことが起こるかというと、端的に言えば、それぞれの施設にいる御利用者(お年寄り)が違うから、です。
特に、送迎業務のある施設、事業所の場合は、迎え時間、送り時間を御利用者(家族)の都合に合わせる必要があるので、それに対応するべく、職員を配置しなければなりません。
実際、私の勤めている会社でも、何度か勤務時間の変更がありました。
同じ法人内の異動であっても、そのたびに勤務時間が変わるという話もよく耳にします。
不規則勤務であることは承知していても、途中で勤務時間が変わり、それに合わせて自分の生活リズムも変えなければならないというのは、なかなかのストレスです。
また、勤務時間に関して、それぞれの施設によって『申し送り』の時間が設定されているか否か、という違いもあります。
申し送りというのは、一般的に言うところの『引き継ぎ』のようなものでしょうか?
それぞれの時間を受け持った職員にしか分からない情報が出てしまうため、それを補うため、次の時間を受け持つ職員へ、引き継ぎが必要となります。
ところが、この『申し送り』の時間が設定されていない施設があるのです。
例えば、
夜勤者→7:00終業
早番→7:00始業
などの場合です。
こうなると、早番は7:00に間に合うように出勤するため、業務自体は7:00〜となりますが、夜勤者は7:00に業務が終わっているため、7:00には帰ることになります。
申し送りはいつするの?
という話になります。
結論から言うと、サービス残業扱いです。
こうした勤務が組まれていると、多くの場合、夜勤者が残り、早番へ申し送りをしてから帰る、という形になります。
タイムカードを切ってから、申し送りをしている、なんて話も聞いたことがあります。
これを解消するため、30分ずつズラして、シフトが組まれている施設もありますが……
そもそも、基本的には御利用者に合わせた勤務時間に設定されているため、『申し送りをするために』勤務時間を変更する、ということは、難しい現状もあります。
介護業界は、御利用者やそのご家族のためにあるものですので、まず、そこに合わせる、というのは当然の思考かもしれませんが、毎日、必ず職員が残業を行っている、という状況は変えるべきだと私は思います。
『御利用者やご家族のため』
それは重々承知していますが、そこで働く職員のために、
できないものはできない、
対応できないものは対応できないと、
介護業界の経営陣や、ご家族の皆さんにも、理解していただけると幸いです。
届け介護士の声。