第16話 介護という仕事

文字数 1,422文字

大事なことを書き忘れていたことに気付き、急いで筆を取りました。

皆さんは、介護士が『介護』という仕事に対して、どのように思っているか?考えたことはありますか?

おそらく、
「やりたくてやっているわけではない」
「文句ばかり聞こえてくるから、きっと嫌なのだろう」
「すぐにでも辞めたいと思っている人もいるのではないか?」
「手に職をつけているだけで、特別な思い入れはないだろう」
とか、

そんな風に感じるのではないでしょうか?

実際、そう思っている介護士もいます。

しかしながら、私の考えは違います。

私は、介護という仕事そのものに対しては、特別、嫌だとか、すぐにでも辞めたいとか、そんなことを思ったことはありません。むしろ、誰かの人生の最期に立ち会える、大切なお仕事だと思っていますし、御利用者(お年寄り)の言動を見て、ほっこりさせられることもあるくらいです。


ですので、私は、介護という仕事に対して、嫌悪感はありません。


では、なぜ、否定的な文章ばかりが並ぶのか?という話になりますが……。

介護現場の待遇改善を求めているからです。

人手が足りないことで、本当は、もっとじっくり向き合いたい御利用者にも、ろくに向き合えず……
レクリエーションやお出かけといった、御利用者にとっても、職員にとっても、有意義な時間となるはずのことができなかったり……
給料が低いことで、認知症対応など、どうしてもストレスになってしまう部分を『仕方ない』と受け入れることができなかったり……

そういった部分の解消をして欲しいという気持ちから、文章を書いています。

私以外の介護士にも、きっと、同じようなジレンマを抱えている方がいらっしゃるのではないでしょうか?

本当は、もっとこんなことがしたい。
もっと真剣に、介護に向き合いたい。
仕方ない部分はきちんと受け入れて、その上で、改善できる部分を見つけたい。
もっと介護現場の質を上げていきたい。

そんな気持ちを持っていながら、今の介護現場ではそれができず、
その結果、不満ばかりが外に漏れてしまい、
とてもつまらなそうな、嫌な部分ばかりが目立ってしまう。

そんな状態に陥っている人が多いように感じます。
少なくとも、私はそう感じています。


そのため、私の「介護」という仕事に対する回答はこうなります。


今の、介護現場は嫌いです。面白くないです。
楽しくないです。

でも、

介護自体が嫌いなわけではありません。
もっとこんなことがしたいという希望もあります。

なので、どうにかできないかと筆を取っています。


そんなところでしょうか。


もちろん、こんなところでちまちま文章を書いて、何が起こるのか?と問われれば、分かりません。無駄かもしれません。
こんなことをしている暇があるのなら、介護士の仲間を集めて、デモを起こすなり、行政へ抗議するなり、そういったことを行えば良いのかもしれません。

でも、それでは結局、何も知らない方々からすれば、『介護士がなにか集まってごちゃごちゃ言ってる』くらいにしか思われないのではないでしょうか?

正解は分かりませんが……

こうして誰の目にも触れる場所で、現役の介護士が、自分の言葉で発信することにも、なにかしら意味はあると信じています。

是非、これを読んでいる皆さんの力を貸していただけると嬉しいです。

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「介護現場から声をあげている人がいる」

と、皆さんからも発信していただけると嬉しいです。



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