第14話 2月3日 錬金術

文字数 1,158文字

「ああ…お星さま、
 どうして私にはお金がないの?」

うるせぇ莫迦!
さんざっぱら夜の店で散財したからだこのタコ助!

…ですよねぇー。

ふぅ、
しっかし、いい歳こいて
「金が無い」の一点張りはさすがに恥ずかしいな。

お!?珍しく良い心構えじゃね!?俺ぇ!

よし!

うん!

錬金しよう。

は?

錬金だ、錬金!!!

…可哀想に、ついにアルコールで頭がやられちまったか。

まずは〇払い決済で〇マゾンか〇ルカリで
ゲームを購入する。

そしてそれを、売る!
現金!ゲットだぜ!!!!

仕事上での研究にもなるし、
現金にも換金できる!!!
うん!俺天才!!!!

…えーっと、おい38歳。
それって前借と何ら変わりねぇし、
金利で言ったら高過ぎね?…
だって、5000円で買って、
売れて、良くても3800円くら…

うるせいうるせいうるせぇええええええええええいいい!!!
この際背に腹は変えられねぇんでい!!!!
それでも現金は欲しいんでい!

…いや、ちょっと待てよ。
マジで仕事に役立つ研究ではあるし、
金のあった時はとにかく色々と購入していた。

1200円で一本レンタルしたと思えば、
あれ?いいんじゃね!?これいいんじゃね!?

ちがう莫迦!そうじゃねぇ!

そもそも現金が欲しいという動機がオカシイ!
まだ月頭だというのに〇コムで
すでに満額借りてることがオカシイ!

38歳でそこまで金がないという事実が!
後先何も考えずに散財するということがああ!
お前自身の存在そのものがあああああああああああああああああああ!!!
オカシイぃいいいいいいいいいいい!!!

ちょ待てよ俺ぇ。
まあ、落ち着けって。

落ち着いてられっかタコ!
お前そこいらの中学生のがよっぽど賢いぞ?
何で決まった額でやりくり出来ねぇんだよ!

だってぇ、女の子とあすぶの楽しいじゃん?
俺、ボッチで淋しいじゃん?

莫迦!タコ!カス!クズこらぁ!
いい歳こいてんだから節度ある大人の遊び方しろってんだよ!

…うん、確かにそれは言えてるな!

やべぇ、こいつ絶対ぇ違う方向に考えてる…
「大人の遊び」のとこだけ誇張して聞いてやがる…

はぁあああああああああああああ~~~~
せくしーな姉ちゃんと、あすびてぇなぁ~~~~

そこな!そこ!そーいうとこ!
言い方もそうだし意識もちゃんと切り替えろ!
お前はイケメンでもねぇ貧乏中年男なんだぞ!?
しっかりしろよぉお!

はーい(棒読み

ふぅ…
給料日まで、まだまだだなぁ。
錬金するとは言え、どうすっかなぁ。

まあ、どうにかなっか!
みなさん!良ければ是非俺の錬金術試してみてください!
それと、ご利用は計画的に!

うるせぇ!そんなのみんな知ってるわ莫迦!
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