第40話 2月18日 帰り道

文字数 1,715文字

昼休みに書いた懺悔録をアップするものの、
公開し忘れるという、
そんなお茶目な一面を見せた中年野良猫。
※ただ莫迦なだけだ!!!

彼は今日も独り、寒空の下、トボトボと帰宅中。
「…尽きた。マジ、尽きた。…早く酒飲みてぇ。」

電車を乗り継ぎ、
そして最寄りの駅へと到着。

人人人、溢れる人。

さすが繁華街だけはある。

見渡せば、
飲み屋、お姉ちゃん、カップル、サラリーマン、大学生、
お姉ちゃん、飲み屋、お姉ちゃん、カップル、カップル、
飲み屋、飲み屋、カップル、お姉…

ああああああああああああああああああああ!!!!
うっせぇええええええええええええええええええええええええええ!!!
気が狂うわぁあああああああああ!!!

ふぅ~。
人混み避けて買い物して帰ろ…。

中年野良猫はいつものように酒の肴を購う。
「う~ん、150円でハツ買うか、
 おつとめ品の手羽唐揚げ買うか…(300円が半額で150円!)
 家には韓国海苔残ってるし、うん、やっぱ肉だな!
 もやしとニンニクで炒めよう!」

38歳にもなるというのにお金が無い、
そんな憐れな中年野良猫は豚ハツともやしを購い、
家路へと就きました。

途中、彼がふと目を向けた居酒屋では、
カップルが仲良さそうにお酒と食事を楽しんでいました。
中年野良猫は、その光景に何とも羨ましそうな顔をして、
でもすぐにうつむいてしまって、
また、トボトボと歩き出しました。

って、やめろぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
なんだそのしょうもねぇ、みっともねぇ話ぃいいいいいい!!!!!

え?お前の行動そのまんま書いているだけだぞ?

うるせいうるせいうるせぇえええええええええええええいいい!!!

なぁ?こう書き起こせば余計に憐れさが解るだろ?
だからしっかりしなくちゃいけねぇんだぜ?

…あっ!

んーだよ、相変わらず人の話聞かねぇなぁ…。

この店、

ん?

岡惚れしたキャバ嬢とよく来たなぁ…。

…おい、お前思い出のデートみてぇに言ってるがな、
それただの同伴なぁああああああああああああああ!!!!
奴さんにしてみりゃあ商売ですからぁあああああああああああああああ!!!

…あいつ、ここの麻婆豆腐、好きだったなぁ。
ふっ…。

…聞いてねぇよぉ~。
つぅーか…中年、自分に酔っちゃってるよぉ~。
マジ酔ってる中年、気持ち悪ぃよぉ~。

猫舌でなぁ。半ライスも頼むんだよ。
それを俺が取り分けてなぁ…。

もうやめろぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
惨めぇええええええええええええええええええ!!!
キャバ嬢に捨てられる中年野良猫惨めぇええええええええええええ!!!!
ってそれ俺ですからぁああああああああああああああ!!!!
お前俺ですからぁああああああああああああああ!!!!

…ふぅ。
わーったよぉ、うっせーなぁ。

煩くもなるわ!
お前が俺だなんて、考えただけでもイラつくわ!

まあそういうなよ。
うん、今日はアッツイ風呂にへぇーって、ゆっくり酒飲もう。

帰宅。

「ただいまー」





まずは手洗いうがい。
風呂が沸くまで時間があるから換気扇の下で一服。

ふぅ~。
マジでダリィ…何この倦怠感。

まあ、酒もそこそこに、
昨晩は酒だけでなく飯も沢山食ったし、
飲み食いしてすぐに寝たからそうなるんだよ。
ちったぁ身体のことも気にかけろ!

あいあい。

「お風呂が沸きました。」
「うむ!!!」

…それに相槌打ってるの、世界でお前だけじゃね?

30分後

ふぃ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~。
良いお湯でした♪

中年野良猫が言っても可愛くねぇ…
…つーか、おっさんきめぇ!!!!!

っるせぇな~。
しかし、リフレッシュリフレッシュ!
気持ちよかったなぁ。

たまにゃあこのまま寝たら?
ゴロゴロ布団に入って、本でも読んでればいいじゃねぇか。

う~ん…飲む。



…あっそ。


みなさんもお疲れ様でした!
良い夜をお過ごしくださいぃいいいいいいいいいいい!!!
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