第41話 2月19日 前篇

文字数 1,765文字

朝6時。

きしょぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!

「…う、う~ん。」

…囚人かよ。

昨晩も晩酌はほどほどに、肴は腹八分目でもって、
〆に熱いお茶を飲みながら一服。
午前0時前には床に就いたのであった。

「…ふぁ~。う~ん、二度寝しなくてもいいかな。」

と私はいつもの野良猫ルーティンを始めたのだが、
何故か気がつけば9時!!!

うん、かの天才も時間の研究に没頭する理由が解る。
確かにこの感覚は不思議で仕方がない。

「ぶわぁ、さっぶぅ~」
そして9時半に部屋を出て、会社へと向かう。
とくに電車の遅れもなく、いつも通り、10時40分に出社。

しかし、らっくでいいよなぁ~。

こうで首に布を締めて、毎朝8時出社の広告代理店、
6時半起きで、7時出社の運送業なぞ、
そんなことをやっていた時期もあった。

内容はどうあれ、自分で決めた業種に就け、
それで飯が食えるということは幸せである。

「やりたいことやってんだからアンタはいいよねぇ~」
よく言われることだが、私は、たしかに!と素直に感じてしまう。

…しかしだ、
「ならば君もやり給え!!!
 ないのならば見つけ給え!!!」と、言いたくもなるのだが、
そんなことはしない。

先述したように、他人に投げつけた言葉に責任は持てないし、
そもそもそういった議論自体が面倒でナンセンスだ。
会社や同僚の愚痴くらい時間の無駄である。

とはいえ、仲のいい者がそういったことで悩んでいたら、
めいっぱい聞いてあげようとも考えてはいる。
…まあ、友人知人は数える程度しかいないのだけれど。

ここ最近は成果物のチェックに入り、
本格的なディレクション業務なので面白い。
「つまらない」が人生をダメにするのだ。
とはいえ、ほんと私にこれがなくなったらどうなってしまうのだろうか…。

まあ、その時はその時で、今以上に野良猫らしく生きてみせるさ。


さて、お仕事お仕事♪
…チェックチェックチェックチェック、えーんどチェック。

簡単な業務内容を説明すれば、クライアントから届いたシナリオだけを基に、
ゲームの設計図(仕様書っていいます)を私が書き、
さらにその設計図を基にチームの者たちがゲームを制作する。
という流れになっている。

そして今はその成果物(ゲーム本編)のチェックだ。
流れが滞ることのないように、五月雨式で管理をする。
会社は疎か、ディレクターという個人によってそのやり方は異なる。

今は小規模なプロジェクトなので管理がしやすいので楽だ。


さぁ~て、昼だ昼だ!
今日もボッチで手作り弁当を頬張る。

「野良さん、意識高いですねぇ~。」なぞ、
食している物を見て言われることもあるが、そうじゃない。

違う違う、そうじゃ、そうじゃない!

ただ安価で栄養価の高いものを食べていれば、
そういう風に映ってしまうだけなのだぁ!

そもそも、38歳、大酒のみでヘヴィーではないものの、
煙草も多少は吸う。おまけにデスクワークだ。
食べるものくらい考えないとすぐにガタが来てしまうというものだ。

激安スーパーさん、激安八百屋さん、いつもありがとうございます!!!


ふぅ~、しっかしなぁ。昨日はやっちまったなぁ~。

えぇえええええええええええええええええええ!!!???
今まで面白くもない話だったから黙っていたけど、
マジでぇえええええええええええええええええええ!!!??

真面目に語ってただけなのに面白くねぇってどういうことだよ!!!

だって中年野良猫、ギリギリの生活費しか金ねぇじゃん。
どこもいけねぇじゃん。

うん、ちょっとね、連絡をね…。

…えっ?

ふくぅ~、すう、にん、にね。

なぁにやってんだよ莫迦ぁああああああああああああああああ!!!!
何度も言うけど、
酔っ払ってされる連絡が一番女性嫌いますからぁあああああああああああ!!!

うるせぇなぁ~。後ろの精神年齢低いダメな後輩も煩くて眠れねぇんだから、
そっとしておいてくれよぉ。


さてさて、昨晩野良猫は何をやらかしたのでしょうか!?
後半に続く!!!

うるせぇ莫迦!!!
単純に酔っ払った勢いで女性にL〇NE送っただけの話だろぉおおおおお!!!
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