第19話 戒語 ハ

文字数 1,118文字

口まね
よく知らぬことを憚りなく言う
寝入りたる人をあわただしく起こす
寝付かれぬ人のかたわらに話する
憂いある人のかたわらに歌うたう
人のことわりを聞き取らずして己がことを言い通す
かせれと言うて返さぬ
くれると言うてくれぬ
人に物くれぬ先に何々やろうと言う
くれて後、人にそのことを語る

言葉の多き
物言いのきわどき
口の早き
話の長き
問わず語り
講釈の長き
差し出口
ついでなき話
手柄話
自慢話
公事(訴訟)の話
諍い話
不思議話
もの言いのはてしなき

公儀の沙汰
減らず口
人のもの言いきらぬうちにもの言う
子供をたらす(たらかす)
ことばの違う
たやすく約束する
よく心得ぬことを人に教える
ことごとしくもの言う
いかつがましくもの言う
引き事の多き
ことわりの過ぎたる

あの人に言いてよきことをこの人に言う
そのことはたさぬうちにこのこと言う
へつらう事
人の話の邪魔をする
あなどること
しめやかなる座にて心なくもの言う
人の隠す事をあからさまに言う
事ごとに人の挨拶聞こうとする
顔を見つめて物言う
酒に酔いてことわり言う
酒に酔いたる人にことわり言う
腹立てるときことわり言う

はやまり過ぎたる
親切らしくもの言う
己が氏素姓の高きを人に語る
人のことを聞き取らず挨拶する
推し量りのことを真実になして言う
悪しきと知りながら言い通す
言葉とがめ
物知り顔に言う
さしたることもなきことを細々と言う
見ること聞くことを一つひとつ言う
説法の上手下手
役人のよしあし

よくものの講釈をしたがる
子供のこしゃくなる
老人のくどき
若いものの無駄話
仕方話(身振り手振りで)
首をねじりて理屈を言う
こわいろ
ひきごとの違う
口をすぼめて(とがらせて)もの言う
押しの強き
めずらしきこと(話)の重なる
息もつきあわせずもの言う
品に似合わぬ(ところにあわぬ)話
田舎者の江戸言葉

都言葉など覚え,したり顔に言う
聞き取り話
人に会って都合よく取り繕って言う
間の切れぬように物言う
わざと無造作に言う
貴人に対してあゝ致しまする
学者臭き話
悟り臭き話
茶人臭き話
風雅臭き話

さしてもなきことを論ずる
人の器量のあるなし
俺がこうした,ああした
はなであしらう
くわの口きく
節もなきことに節を立てる
あくびとともに念仏

説法者の弁を覚えて或いはそう致しました,ところでなげきかなしむ
幸いの重なりたるとき,物多くもらうとき,ありがたきことと言う
あゝ致しました,こう致しました,ましたましたのあまり重なる


[以上]


*これらってすべてエゴの顕れのサインでしかない。
 言い方を変えるなら、肉体…。センシティビティー(sensitivity)の欠如…。
 
*かなりダブっているので、いつか、整理して減らします。

*良寛さんよ。
 この方は解脱してのち、
 心の奥底に秘めていた望みのままに生きられるようになった。


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